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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
番外編 ヒロイン達の想い【前編】
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ぁとにかくそんなこんなで今回の会合は皆合意するという内容で終了した。これからも会合が定期的にあるらしい。うむ、きちんと参加しなければな。唯でさえ私は遅れていると思う。そのためにはまず楽園の塔を一刻も早く解決することが先決で、さらにこのためには英気を養うことが大事だ。


「よしっ! そうと決まればさっそくルシアに添い寝をしてもらおう!」

 私は軽快な足取りでルシアの家に向かっていった。
 この手に握られた最愛の人の合鍵を手にして。









side カナ・アルベローナ


 ルシアがギルドに加入したその日に模擬戦があった。グレイVSルシア。久しぶりの祭り事にギルド内で賭け事が始まった。年齢的にも体格的にもルシアのほうが有利であることは明白だったが、グレイには実績があった。将来有望、将来ギルドを背負う者の一人になるであろうグレイに人気が集まることは自明の理。だが、私はどちらかというと分の悪い賭けの方が好きだった。

 さて、どうするかと考えていたとき今回の祭りの主役の一人であるルシアが自分に賭けていた。その時の表情は今だ記憶しているほど、ふてぶてしく自信に満ち溢れた顔だった。それを見たとき、もしかしたらグレイに勝てるかもしれないと幼いながらも感じた。その時すでにルシアに賭けることを決めていたが、良い機会だと思い金髪の少年に話しかけると、自己紹介されそのままワカバに掛け金を渡した。ルシアに一声掛けそのまま特等席まで走って場所を確保した。


 結果はギルドメンバー全員の度肝を抜いた。グレイを圧倒的な力で捻じ伏せ、そのままラクサスと戦い勝ってしまったのだから。まるでグレイとの戦いが前哨戦かのようにラクサスとの戦いは凄まじかった。才能と才能のぶつかり合いとワカバがぼやいていた記憶がある。その後儲けさせてもらったお礼にお酒を奢ってあげた。まだ飲める年齢ではなかったが当時の私はルシアは大人に見えたから迷いなくプレゼントした。

 それからルシアが装備を整えるまで暇をしていたため一緒に買い物をした。その時、ルシアの初依頼を共に行くことを約束した。ルシアの強さは模擬戦で十二分に理解していたからこそ報酬が良い依頼を受けた。報酬が良いということは厄介な依頼である、なんてことはギルドに所属している者なら誰でも知っていることだ。普段なら受けないであろう依頼だけどルシアと一緒なら大丈夫だとふんだ。

 結果は予想通り、いや予想以上に厄介極まりない依頼だった。まさか闇ギルドが関与していたなんて思っていなかった。まだ十歳程度の私は予定調和だと言わんばかりに重症を負いルシアのお荷物になった。……自分がラクサスやルシアのように戦いの才能がないことは分かっている。だけどやっぱり悔しかった。重症を負い見放されないか怖かった。年齢
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