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その男ゼロ ~my hometown is Roanapur~
#24 "offstage noises"
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新とラグーン商会が接触を持ったそうです。
会談の中身までは入手出来ておりません」
同志軍曹からその報告を受けた時、私は確かに感じた。
何も感じなくなっているはずの右半面に痛みとも熱さとも言えない何かを。
「その会談はどこで行われたものか」
「ラグーン商会所有の船内で行われたものであります」
「会談に参加したものは」
「はっきりとした事は分かっておりません。ですが、ラグーン商会側はダッチとゼロの二人だけであったようです」
「その会談は昨日行われたものだな」
「はっ!そのとおりであります。
大尉殿
(
カピターン
)
」
そこで一旦言葉を止め、考え込む。ボリスは直立不動のままだ。
私が再び口を開いたのはそれから一分も経っていなかっただろう。
「現時点で三合会と争うのは得策ではない。私の指示があるまで無用な衝突は避けるように」
「はっ。了解であります」
「次に"同志諸君"に伝えろ。行動する際は
二人一組
(
ツーマンセル
)
を 徹底せよと。
単独行動は厳に慎むように」
「はっ。全員に徹底させます」
「それからラグーン商会のメンバーを一人私の前に連れて来い。聞きたい事がある」
「どちらを呼ばれますか」
惜しいな、ボリス。あの二人相手ではどうせ大した話は聞き出せんよ。
「今回はゼロでもダッチでもない」
そう、今回はな。
「では、誰を?」
僅かながらに訝しげな表情を浮かべるボリスに私はソイツの名を告げた。
たまには搦め手から攻めるのも良いだろう。何しろ相手は中々に喰えない奴だからな。
【11月1日 PM11:42】
Side ???
おい!あのガキ共どこ行った?
また部屋に居ねえんだよ、畜生!
だからしっかり見張ってろって言ったじゃねえかよ!
どうすんだよ……ボスが帰ってきたらまた殴られるぜ。
ああ! あんな薄気味悪いガキの側に居られるかって逆ギレしてんじゃねえよ!
うんざりしてんのは皆一緒なんだよ!
糞っ……マジでやべえぞ。
街じゃあ、全員が犯人探ししてる。
あの糞ガキ共が死んでくれるんなら、それはそれで良いけどよ。
万一俺らが裏で糸引いてるなんてバレたら、シャレなんねえぞ、オイ!
ホテル・モスクワだけじゃねえ。
奴等に媚び売りたい街の連中からも狙われるじゃねえかよ。
うう……何でこうなっちまうんだあ?
だから俺は反対したんだよ。
そんな訳のわかんねえガキなんざ使うもんじゃねえって。
どういう迷惑引き起こされるか、分かったもんじゃねえって。
それをボスが強引によお……
とにかくあのガキ共が帰ってきたら、勝手に部屋から出ないように今度こそ監視し
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