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異世界からチートな常識人が来るそうですよ(タイトル詐欺)
第六話 ◯知事が替わったせいか風呂のシーンが素晴らしかった
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端に進行してしまっているのだ。自重が拭えないレティシアに、ずっと黙っていた証が口を開く。
「不安を払う方法ならありますよ」
「何?」
「簡単な話ですよ。その身で確かめればいい。どうです?−−−元・魔王さま?」
スッと立ち上がる。証の意図を理解したレティシアは一瞬唖然としたがすぐに哄笑に変わった。弾けるような笑い声を上げたレティシアは、涙目になりながら立ち上がる。
「ふふ……なるほど、それは思いつかなんだ。実にわかりやすい。下手な策を弄さずに、初めからそうすればよかったなあ」
「ちょ、ちょっと御二人様?」
「十六夜、俺がやっていいよな?」
「ああ、今回は譲ってやるよ」
「ルールはどうする?」
「どうせ力試しだ。手間ひまかける必要もない。双方が共に一撃づつ打ち合い、そして受け合う」
「地に足をつけていた方の勝ちか、分かった。楽でいいな」
二人は窓から中庭に同時に飛び出した。開け放たれていた窓は二人を遮る事無く通す。窓から十間ほど離れた中庭で向かい合う二人は天と地にいた。
「ふうん?箱庭の吸血鬼は翼があるのか」
「ああ、翼で飛んでいるわけではないがな。……制空権を支配されるのは不満か?」
「いや、飛ぼうと思えば飛べるしな」
そう言ってギフトカードから鞘ごと刀を取り出す証、そして居合の構えをとった。
(なるほど、心構えは十分。あとは実力が伴うか否か………!)
満月を背負うレティシアは微笑とともにギフトカードを取り出し、光とともに長柄の武具が出現する。
「互いにランスを一打投擲する。受け手は止められなければ敗北。悪いが先手は譲ってもらうぞ」
「はいよ」
投擲用に作られたランスを掲げる。
「ふっ―――!」
レティシアは呼吸を整え、翼を大きく広げる。全身を撓らせた反動で打ち出すとその衝撃で空気中に視認できるほど巨大な波紋が広がった。
「ハァア!!!」怒号とともに放たれた槍は瞬く間に摩擦で熱を帯び、一直線に証に落下していく。流星の如く大気を揺らして舞い落ちる槍を前に、証は目を閉じ、
そのまま、証の目の前で槍は停止した。
「「―――は………!??」」
しかしこれまた比喩ではない。大気の壁を易々突破する速度で振り落された槍は、完全に物理法則を無視して証に触れる寸前で止まっている。そして今まで動いたように見えなかった証が棒立ちになると同時にカラン、と槍が地面に落ちて砕け散った。
(い、一体何が……!?)
「次は俺か」
レティシアは呆然としていたが、彼の声によって現実に引き戻される。そうまだ終わっていないのだ。彼の一撃を耐え、それで魔王に対抗できるか否かを見極める。それだけだ。レティシア
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