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異世界からチートな常識人が来るそうですよ(タイトル詐欺)
第六話  ◯知事が替わったせいか風呂のシーンが素晴らしかった
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「まあ、次回に期待するか。ところでその仲間ってやつはどんな奴なんだ?」

「そうですね……一言で言えばスーパープラチナブロンドの超美人さんです。指を通すと絹糸みたいに肌触りが良くて、湯浴みの時に濡れた髪が星の光でキラキラするのです!」

「金髪か〜、よさそうだなあ、見応えがありそうだ」

「それはもう! 加えて思慮深く、黒ウサギより先輩でとても可愛がってくれました。近くにいるのならせめてもう一度お話したかったのですけれど…」

「おや、嬉しいことを言ってくれるじゃないか」

 三人ははっとして窓の外を見た。こんこんと叩くガラスの向こうで、にこやかに笑う金髪の少女が浮いていたのだ。

「レ、レティシア様!?」

「様はよせ。今の私は他人に所有される身。"箱庭の貴族"ともあろうものが、物に敬意を払っていては笑われるぞ」黒ウサギが錠を開けると、レティシアと呼ばれた金髪の少女は苦笑しながら談話室に入る。

美麗な金のかみを特注のリボンで結び、紅いレザージャケットに拘束具を彷彿させるロングスカートを着た彼女は、黒ウサギの先輩と呼ぶには随分と幼く見えた。

「こんな場所からの入室ですまない。ジンには見つからずに黒ウサギと会いたかったんだ」

「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶を淹れるので少々お待ちください!」

久しぶりに仲間に会えたのが嬉しかったのか、黒ウサギは小躍りするようなステップで茶室へ向かう。

十六夜と証の存在に気がついたレティシアは、彼らの奇妙な視線に小首を傾げる。

「どうした? 私の顔に何か付いているか?」

「別に。前評判通りの美人……美少女だと思って、目の保養に鑑賞してた」

「ああ、こんなに綺麗な金髪は初めてだ」

彼らの真剣な回答だったのだが、心底楽しそうな哄笑で返していた。







「そこで私は一つ試したくなった。その新人達がコミュニティを救えるだけの力を秘めているのかどうかを」

「それで結果は?」

黒ウサギが真剣な双眸で聞く。レティシアは苦笑しながら首を振った。

「生憎、ガルドでは当て馬にもならなかったよ。ゲームに参加した彼女達はまだまだ青い果実で判断に困る。………さて、こうして足を運んだはいいが私はお前たちになんと声をかければいいのか」

自分でも理解できない胸の内に苦笑する。十六夜は呆れたようにレティシアを笑う。

「違うね。あんたは言葉を掛けたくて古巣に来たわけじゃない。古巣の仲間が今後、自立した組織としてやっていける姿を見て、安心したかっただけだろ?」

「………ああ、そうかもしれないな」

十六夜の言葉に首肯する。しかしその目的は果たされずに終わった。危険を冒してまで古巣に来たレティシアの目的は何もかもが中途半
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