第91話 それぞれの戦い
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零治とクレインが話し始める少し前………
『さて、いつまで黙って見ているつもりだいバルトマン?』
「ああ?いつまでってアイツ等が万全の状態になるまでだよ。女の事が気になって負けましたなんて言わせたくねえからな」
そう言って静かに零治達のやり取りを見ているバルトマン。
『そうかい………まあ良い。私は強化したマリアージュの性能を見ておきたいだけ。だからこれ以上君には干渉しないよ。ただ私の邪魔をするようだったら………』
「好きにするがいいさ。だが何でもそう思い通りになると思うなよ」
それを聞いたクレインは少し不機嫌そうにディスプレイを閉じ、零治達の元に展開した………
「早速で悪いんだけど、あの子を助けるのに協力してくれないかしら?」
シャイデはあの浮かんでいる女の子を見てそう言った。
「もう気づいているかも知れないけどあの子は冥王イクスヴェリア本人よ。長い眠りについていたあの子を見つけ、利用するためにクレインに協力してもらって、私が母親だって洗脳したの。だからあの子は被害者なの………だから………」
「いいよ助けるんでしょ?」
「いつぞやの優理の時と同じだ」
「それにシャイデの娘でしたら私達の妹になりますからね」
そう言ってデバイスを構える3人。
そんな3人の返答に心の内で感謝しつつ、自分のデバイスを取り出した。
「ハンニバル、セットアップ」
セットアップと同時にシャイデの両腕に手袋が展開される。
「シャイデって手袋で戦うの?」
「違うわよライ。私はこうやって………」
シャイデは指を動かし、指の先から細い魔力の糸を展開した。
「でもブランクがあるだろうが、黙って任せろよ」
「元執務官をなめない方が良いわよ」
シャイデは零治に自信満々にそう言った………
「バルトマン、悪いが………」
「ああ、待ってやるぜ。あのやたらと出てくる女達を相手するよりはマシそうだしな」
すんなり俺の提案に乗ってくれるバルトマン。すんなり行くとは思わなかったが、これでバルトマンがいきなり介入することは無いだろう。後は………
「神崎………」
「俺は管理局の魔導師だ。今回の事件の主犯を捕まえる使命がある」
意外だな………
元々管理局に入ったのはなのは達の追っかけだと思っていたんだが、管理局員としてしっかりしてるんだな………
「だけどそれ以上に優先事項があるから仕方がない、俺はバルトマン確保に集中する」
訂正、神崎良い奴だ。
だけどこうなると協力してもらうわけにいかないな。
「加奈………」
「協力するわよ私も。最もあの3人みたいに戦闘向きじゃ無いから後方支援になるけど」
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