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とある星の力を使いし者
第19話
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だった。
ただ一つ違う所があるとすれば暗視ゴーグルをつけている所だけだった。
美琴達と男が何かを話すと男は美琴に近づき何かを話してそのまま立ち去って行った。





絶対能力進化(レベル6シフト)か・・・・」

麻生はあの後、美琴達に話しかける事無く寮に戻った。
そして、少し躊躇ったが星に裏で何が起こっているかを教えて貰った。
麻生は星に聞くのは好きではない。
ある事柄について聞いたらその答えがちゃんと返ってくるのだが、それに伴い知りたくもない情報まで送られてくるのだ。
実際に絶対能力進化(レベル6シフト)について情報が教えられた時、あの美琴のクローン達が実験動物のように扱われたりと知りたくない情報まで知ってしまったのだ。
吸血殺し(ディープブラッド)の時も同様だった。
そもそも麻生は星が嫌いだ。
こんな能力を与え、見たくもないモノを見せた星が嫌いなのだ。

「こうやって星の知識を頼るのはこれで最後だ。」

そう心に決めた。
そしてもう一つ心に決める。
これ以上人に関わらない。
絶対能力進化(レベル6シフト)については大体の事は分かった。
それを知っても助けようと思わなかった。
麻生恭介は上条当麻ではない。
上条ならこれを知ったら真っ先に美琴の元へ行き事情を聞くだろう。
麻生恭介は違う。
本来の麻生は頼まれなかったら絶対にしないし頼まれてもほとんど断ってしまう。
ここ数か月で何回か人助けはしたのはあの上条という存在が頭の隅にあったからだ。
あの男なら必ず助ける、と。
それに気づいた麻生は思ったのだ。

(こんなの麻生恭介じゃない。
 俺はあいつのようにはなれない。)

麻生はベッドから立ち上がりいつもの様に散歩に出かける。
例え美琴が麻生に助けを求めても麻生は断るだろう。
それが麻生恭介なのだ。
いつもの街並み、いつもの人混み、その中で麻生は歩いていた。
目的もなくただふらふらと。
しかし、異変は突然起こった。
突然音が消え、人がいなくなったのだ。

(どうなっている。)

麻生は周りを見渡すが誰も居ない。
ルーンによる人払いだったらそれが発動した瞬間は麻生なら感じ取ることが出来る。
なのに、感じるどころか違和感すら感じなかったのだ。

「その生き方でいいのか?」

声は突然後ろから聞こえた。
麻生は後ろを振り返るが人影は見当たらなかった。
しかし、人ではなく猫がすぐ前に座っていた。

「もう一度聞く、その生き方でいいのか?」

声の主はこの猫で間違いないようだ。
麻生は警戒しながら猫に質問を返す。
この猫が普通の猫なら麻生も気には留めなかったのだが、この猫からはとてつもない存在感を感じるのだ。

「お前はどこかの魔術師の
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