第18話
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
上条当麻は急いで「三沢塾」に向かって走っていた。
ビルでステイルに囮として使われたりと、色々とあの神父をぶん殴らないと気が済まない所だが今はそれどころではない。
あのビルで姫神と会う事は出来たが偽物のアウレオルスと遭遇して何とか倒す事は出来たがその後、本物のアウレオルスが現れた。
そしてアウレオルスが上条に全て忘れろ、と告げられ今の今まで忘れていたのだ。
さらに全て忘れる前にアウレオルスは禁書目録を手に入れた、らしき言葉も聞いた。
急いで「三沢塾」に戻ろうとした上条だったがある異常に気づく。
夜の学園都市と言っても繁華街に誰も居ないという異常に。
(なんだ?)
この感じはステイルが夕方見せた「人払い」の結界と同じ感覚だ。
だが、誰も居ないという訳ではない。
「三沢塾」を取り囲むように何人もの人間が立っていて、頭のてっぺんから爪先まで、余さず銀の鎧で身を包んでいる。
上条は教会の関係者なのだろうと考え、話しかける。
「お前達、「教会」とかって連中の仲間なのか?」
鎧の一体が「教会」という言葉にピクリと反応した。
「私はローマ正教一三騎士団の一人「ランスロット」のビットリオ=カゼラである。
戦場から帰還した民間人か、全く貴様は運が良い。
死にたくなければ即刻退避せよ、これよりグレゴオリ聖歌隊の聖呪爆撃を行う。」
上条は思い出す。
あの「三沢塾」の中で大勢の生徒達が使われた、アレのオリジナルはローマ正教のものだったはずで。
生徒が使ったグレゴオリ聖歌隊は偽典で火傷くらいの怪我がするくらいなのだったが、それはただの学生が使ってこの威力。
それが正式な魔術師、それも三三三三人の修道士が一斉に聖呪を集めれば一体どれほど威力になるのか想像がつかない。
上条は何とかしてそれを止めようとした。
中にはインデックス、ステイル、姫神、それに関係のない一般人がまだ残っている。
「ちょっと待て!!まだ中には!!!」
「貴様の言葉は聞かない!攻撃を開始する!!
ヨハネ黙示録第八章第七節より抜粋、第一の御使、その手に持つ滅びの管楽器の音をここに再現せよ!!」
鎧の騎士は腰に下げた大剣を一度天上へと掲げ呪文を唱える。
その瞬間、あらゆる音が消えた。
夜空に切れ切れに漂っていた雲が根こそぎ吹き飛ばされ、夜空には何百何千の赤い火矢が束ねられ融合し一つの巨大な槍と化して一瞬でビルの屋上から地下まで貫き通す。
その直撃を受けたのは一棟だけだが隣のビルとは渡り廊下で繋がっており、隣もビルも渡り廊下に引きずられるように崩壊していく。
上条は奥歯を噛みしめて爆撃現場へと突撃する。
しかし突然変化は起きた。
上条の視界を奪っていた粉塵が引いていき、「三沢塾」の跡地へと一斉に流れていく、そ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ