第16話
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について書かれた資料が入っていた。
その写真に写っていたのはあの巫女服を着た女性だった。
「その三沢塾に写真の女性が監禁されています。
貴方への頼み事はその女性を助け出す事をお願いに参りました。」
資料を見ると三沢塾の見取り図や電気料金表や出入りする人間のチェックリストなど様々だった。
しかし、どれもおかしな点が多々あり何かあると言わんばかりの資料だった。
「三沢塾は科学崇拝を軸にした新興宗教と化しています。
教えについては何も分かりませんがそもそも三沢塾は潰れています。
需要なのはそこではありません。
端的に言うと三沢塾は本物の魔術師に・・・正確に言うとチューリッヒ派の錬金術師に乗っ取られているという事です。」
「どうして錬金術師は三沢塾を乗っ取ったんだ?」
「錬金術師のそもそもの目的は「三沢塾」に捕えられていた吸血殺しです。」
麻生は神裂の口から吸血殺しと言う言葉を聞いて眉をひそめる。
吸血殺しはその名の通りある生物を殺す能力である。
麻生はその能力とその生物について星から知識を供給する。
「吸血殺し、吸血鬼を殺すための能力。」
神裂は麻生の言葉に少し驚いているようだがそのまま話を続ける。
「元々その錬金術師は吸血殺しを狙っていたようなのですが、一歩先に「三沢塾」が吸血殺しを捕えたようです。
錬金術師も騒ぎを起こさないようにしたかったようなのですが、「三沢塾」が先に捕えていたのでそうもいかない事になりました。」
そして神裂はその言葉を最後に口を閉ざす。
麻生はいきなり説明が終わったのでどうしたのか聞いてみる。
「貴方は吸血鬼を信じますか?」
どうやら吸血鬼について考えていたようだ。
麻生は率直な意見を言う。
「吸血殺しって能力がある以上、存在はしているだろうな。
俺も見た事はないが。」
この星には吸血鬼が確かに存在している。
吸血殺しと言う能力も理由にあるが、何より星がいると麻生に教えたからだ。
「そんな事はまぁどうでもいい。
それで火織、お前は俺にこの女性を助け出せばいいのか?」
「はい、吸血殺しを利用して吸血鬼を捕まえれば、それをどんな事に使われるか分かりません。
彼女を保護する必要があります。」
「それにしてもどうして俺なんだ?
お前が行って片をつければいい話だろ。」
神裂は聖人と言って世界に二十人といないと言われる。
生まれた時から神の子に似た身体的特徴・魔術的記号を持つ人間だ。
『神の力の一
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