第16話
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ぇか。」
後ろから声がしたので振り返ると上条とインデックスと青髪ピアスの三人が立っていた。
インデックスが持っているトレイの上にシェイクを三つ乗せているのを見て、席が空いてないので座れないのだろうと麻生は考える。
「相席空いているみたいだし、座ってもいいか?」
上条がインデックスの顔色を窺いながら聞いてきて目で座らせてくれと訴えてくる。
麻生は上条達が座ればあの女性が座れなくなると考えたが、ある一つの名案が浮かぶ。
「ちょうどよかった、俺はこれから此処を出ようとしてたから席を譲ってやるよ。」
それを聞くと本当に心から安堵した上条の表情を見て、記憶を失ってもインデックスに振り回されるのは変わらないんだなと思い、席を立ち去り際に上条にしか聞こえない声で言った。
「後は頼んだぞ。」
上条はへ?と聞き返したがその質問に答える前に麻生は素早く店を出て行った。
麻生の言葉の意味がよく分からずそのまま席に座ると三人が座っていた席に一人の巫女服の女性が近づいてきた。
麻生は店を出てからすぐに学生寮に戻った。
これ以上散歩をしていたらまた面倒な事に巻き込まれると直感したからだ。
麻生は今度は近場ではなくもっと遠い所を散歩しようと考えていた時、部屋のインターホンが鳴り響く。
不幸はどこにいてもやってくるのか、と半分諦めつつドアに近づき開ける。
ドアを開けると長い髪をポニーテールに括り、Tシャツに片方の裾を根元までぶった切ったジーンズ、腰のウエスタンベルトには七天七刀という格好をしているよく見覚えのある人物が立っていた。
「貴方に頼み事があって参りました。」
神裂火織は一言そう告げた。
神裂を部屋に入れる。
麻生はベットに腰掛け、神裂は床に正座して座る。
「それで前までは敵として戦っていた俺にどんな頼み事を?」
「貴方はもう敵ではありません。
貴方は彼女、インデックスを救ってくれた恩人です。」
「救ったのは俺じゃなくて当麻だけどな。」
もちろん少年にも感謝しています、と付け加えて言う。
話が進まないので一気に本題を聞く。
「それで俺にどんな頼み事を?」
「貴方は三沢塾と言う名に聞き覚えはありませんか?」
「確かシェア一位を誇る進学予備校だったな。
それがどうかしたのか?」
学園都市で言う「進学予備校」の定義というのはそれに一工夫加えたもので、本当は大学に受かるだけの実力があるのに、さらに上の大学へ進むためにわざと浪人して一年間受験勉強しよう、という人間の為に作られた予備校だったりする。
さらにこの三沢塾は普通の高校生も通う「現役予備校」の二つの顔を持つらしい。
神裂は封筒を取り出し中身を見せてくる。
その中に写真と三沢塾
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