暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第7話 姉弟仲良くそして文化考察?
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「ただし、良い情報があるわ」

 母上の言葉に、私は表情と右手を元に戻しました。

「ロベール殿には、妾との間に子供が居たの。その子供は、ヴァレールと言うのだけど。かなり優秀よ……内政向きだけど」

 最後の一言に、若干顔が引きつります。

「家の領地で(おこな)った屯田守備隊について、いろいろ聞かれたわ。用兵の才能もありそうね」

 ほう、それなら期待出来そうですね。

「ただし、魔法は火のラインメイジなの。ロベール殿やアランがトライアングルだったから、実力を疑問視する声も上がったわ。それが周りの兵達に、不安となって広がっているの」

 うわぁーーーー。それは厳しいですね。魔の森周辺の領主に求められるのは、領地運営力より武力ですから。

「補佐に信用できる優秀なメイジを付けて、不安は最小限に抑えたから暫くは大丈夫よ」

 それなら何とかなるのでしょうか?

「問題は妾の子供と言うところね。高等法院の連中が、かなり難色を示していたわ」

「それで母上は……」

「一応ロベール殿とヴァレールに、こっそり忠告はしておいたわ」

 ヴァレール・ド・クールーズか、頑張ってほしいですね。

「ところで先程から気になていたんだけど、ディーネちゃんと随分仲良くなったのね」

(勘弁してください母上)



 ヴァレールはドリュアス領を手本とし、次々に領地改革案を実行して行きました。もちろん母上は、ドリュアス領改革時の経験からアドバイスをしました。その見返りとして、ドリュアス領を手本とした事は黙っていてもらいました。目立つ事は、高等法院に対する挑発行為になってしまうからです。

 結果、クールーズ領は発展しました。また魔の森警戒の抜本的な見直しを行い、効率化と安全性強化を行いました。

 この甲斐あってか、ヴァレールは敏腕(次期)領主としてトリステイン王国では、名が知れ渡る事となったのです。彼の実力を疑問視していた者達も、この功績により口を閉じるしか無くなりました。

 しかし、これを面白くないと思う者たちが居ました。他の貴族や高等法院の連中です。

 皮肉な事に、ヴァレールに僻みと嫉妬が集中した為、ドリュアス家はその矛先から外れる事になったのです。ドリュアス家への嫌がらせや、妨害工作は一気に減りました。もちろん、油断は出来ませんが……。



 そうこうしている内に、私は4歳になりました。今月はウィンの月(12月)で、もうすぐディーネの5歳の誕生日です。

 ディーネは早く魔法を使いたくて、父上と母上に杖をねだっていました。しかし答えは「大きくなるまで待て」でした。それでも、粘り強く(しつこく)お願いすると「5歳より訓練のみ許可する」と、言わせる事に成功したのです。

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