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IS  〜インフィニット・ストラトス 漆黒と純白と紅の狼〜
後の祭り
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なかったの?」
「謹慎食らってるからな、時間をズラした方がいいと思ってな。それと、ほら………」


左手に持っていた弁当を氷華に手渡す。


「これ………お弁当?」
「ああ。ついでに創った。というより、気が付いてたら創ってた」
「あ、有難う」
「おう。もし、量が少ないと思ったら今日言ってくれ。多めに創るからよ」
「………真紅狼は良い旦那さんになれるわね。………主に私の!」
「なってほしいなら、毎晩布団の中に潜り込んでくることをやめれば、なってやってもいいぞ?」
「むむむ………!」


すると、氷華は痛い所を突かれたのか、返答がすぐに来なかった。
つーか、何が『むむむ………』だ。


「ほら、早く行った。遅刻するぞ?」
「じゃあ、真紅狼行ってくるわね」


氷華は機嫌が好さそうに学校に向かった。
食器を片づけて、俺も食堂に向かうと未だにちらほら女子生徒が居た。
俺は日替わり定食を頼み、空いてる席に座り朝食を取る。
む………、この野菜炒め、なかなか美味い。
味付けは、塩………? いや、多少みりんも入ってるな。
そう言えば、今日の夕食どうしようっかな……………
中華にも手を伸ばしてみるか………、ホイコーローでも創るか。
そんな風に謹慎をものともせずに至って普通に頭であれこれ考えながら、食事をしていると、後ろから声を掛けられた。


「ねぇ、キミ?」
「え? あ、はいはい、なんですか?」
「キミって、初日早々、謹慎を受けた上、イギリス代表候補生と戦う男の子でしょ?」
「ええ、まぁ………」


俺は、胸元のリボンの色が氷華や一夏と違うから………この人三年生か。


「私がISの事、手とり足とり教えてあげようか?」
「興味本位で近づくついでなら、教えなくて結構です。それに後方50mに織斑先生が見えてますよ?」
「あ、あら、そう! じゃあ、私達はこれで………!!」


三年生の先輩は、そそくさと逃げていった。
………居るわけないに。
そう思っていたら………


「呼んだか、蒼騎?」
「………なんで居るんですか?」


居たんだよ、後ろに。
表情には出てないが、内心、超ビックリ。
声を掛けられた時は、心臓止まるかと思ったぜ。
まぁ、止まっても死なないけどさ。
お互い背を向けた状態で話す。


「……私とて人間だ、食事ぐらいはする。間違っているか?」
「いいえ。当り前ですね」
「ところで、お前は何故こんなギリギリの時間帯に食堂に居る?」
「謹慎を受けた身なので、皆と一緒に食事するのはマズイかと思い、時間をズラしました」
「なるほど、理にかなっているな。もう一つ聞きたいことがあるのが、いいか?」
「なんですかね?」


おい、教師、仕事
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