第八十五話 赤い髪の女
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ない奴は最後には負ける!それは御前だ!」
「あたしが負けるだって!」
「そうだ!」
今度は断言であった。
「それはもうすぐだ!今それをわからせてやる!」
「クッ!」
「熱いねえどうも」
ハッターは凱を見て楽しそうに呟いた。
「この感じがたまらないよ」
「あら、ハッちゃんって結構ホットだったんだ」
「その呼び方は止めろ!」
フェイにこう返す。
「俺はアーム=ド=ザ=ハッター!一匹狼の軍曹様だ!」
「いいじゃない、別に」
しかしフェイの態度はしれっとしたものであった。
「ハッちゃんでさ。可愛いじゃない」
「だから止めろと言っている!」
それでもフェイは退かない。
「じゃあ何て言えばいいのよ」
「軍曹と呼ぶのだ!いいな!」
「じゃあ軍ちゃん!」
「貴様、からかってるのか!」
「からかってなんかいないわよ。何かその暑苦しい雰囲気がちょびっと嫌な感じなだけよ。ださいじゃない」
「何っ、俺がださいだと!」
「ださくなかったらイモかしら」
「く〜〜〜〜〜っ、口の減らない女だ!」
「本当に。アスカ顔負けだね」
「ちょっと、ドサクサ紛れに何言ってるのよ」
「とにかく真面目に戦争をしないか」
ライデンが二人の間に入って来た。
「今大変な時だしな」
「おっと悪い」
「それじゃあびびっとね」
バーチャロイド達も黙った。そして戦場に意識を戻した。
ガオガイガーとハイパーレプラカーンはなおも対峙している。凱はその巨大な剣をかわしながら攻撃を撃ち込み続けている。
「させんっ!」
「チッ!」
ジェリルは遮二無二剣を振るう。だが凱はそれを見切っていた。
「そんな出鱈目な剣の動きでは俺は倒せない!」
「馬鹿言ってるんじゃないよ!あたしに倒せない奴なんているものか!」
ジェリルは狂気に満ちた目で叫んだ。
「このあたしにさ!」
「駄目だな、あれは」
「ああ」
アレンとフェイはそんなジェリルを見て呟いた。
「もう完全にオーラに取り込まれてやがる」
「ティターンズの他の連中は壊滅したってのにな。あいつ一人だけじゃどうにもならねえな」
「どうする?行くか?」
「助けにか」
「そうだ。どうする?」
「嫌、無駄だと思うぜ」
フェイはそんなアレンを制止した。
「もうあそこまでいっちまったら手遅れだろう」
「手遅れか」
「そしてあいつは俺達だって敵だと思っている。目に入る奴は全部な」
「そうか」
「残念だがな。だが最後まで見届けてやろうぜ」
「あいつの戦いぶりをか」
こうして二人は戦いを見守り続けていた。ジェリルは尚も剣を振るっている。
「あっはははははははははははは!」
狂気は更に高まっていた。最早目の前にいる凱さえも見てはおらず。ただ暴れるだけであった。そんな彼女を見て怖れを抱かないと言え
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