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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
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飲んだ全てのスポーツドリンクスペシャルドリンクの類の中で、最も美味い物だった。
敢えて言おう。彼の母親はリアル料理スキルがカンストしていると。
「んぐっ、んぐっ……」
気が付いた時には、もうすでに一気にそれを流し込んでいた。
「ぷはぁ……むぅ……母さん、やっぱ凄いな……」
それなりの量を飲み干し、一息付きながらもクラナは足を止めない。テクテクと歩きながら、クラナは考え事をしていた。
[相棒、思案顔ですね]
「んぐっ……」
と、見事にアルに指摘されクラナは詰まったような声を出しながらもう一口を飲み始めていた水筒を口から離す。
「いや、別に……」
[当てましょうか?何を考えてたのか]
「え……」
否定しかけてしかし、アルに見事に言葉の出がかりを潰される。
[ヴィヴィオさんの成長速度について]
「ぐ……」
しかもまあ、ピンポイントで当ててきた。こうも見事に当てられるともう黙り込むしかない。
[凄い吸収スピードでしたよね〜]
「あぁ……正直予定してたより練習進んで驚かされたよ……全く」
[若い子って良いですよね〜]
「なに言ってんだよ年寄り臭い」
苦笑しながらクラナが返した。ちなみにアルは事実上まだ四歳である。四歳児である。
とは言え、若さがエネルギー源となっても居るのだろう(“若い”と言うより“幼い”のレベルだが)練習中のヴィヴィオの集中力と覚えの良さには、さしものクラナもかなり驚いた。
それなりに練習にはプランを立てて、少しずつヴィヴィオに必要と思える技術や技を誘導していったのだが、打てば響くとはこの事か。誘導を初めると直ぐに片っ端から覚えようとするのである。
元々察しが良いのも有るだろう。クラナがしようとしている事に直ぐに気付いたヴィヴィオは、クラナが作る隙や間、クラナが繰り出したフェイントや一連の動きなどを即座に発見、学習し、クラナの望む動きを再現して来るようになった。
正直な所、クラナが想像している以上にヴィヴィオは早いテンポで幾つもの事を覚えていった。おかげで教えているこっちがだんだん楽しくなってしまった程だ。
しかし……
「けど、所詮は付け焼き刃だからね……」
[仕方有りませんよ。一週間しか無かったんですし……」
「うーん……」
一応、自分に出来る可能な限りの指導はクラナはしたつもりだった。しかしそれはあくまでも今回急ピッチで引き上げたスキルに過ぎない。定着しているか分からないので必要な時にその動きが出来るかは不明だし、そもそも膨大な基礎練習に裏打ちされた強さを持つアインハルトにはその程度では追いつけ追い越せなど出来はしないだろう。
クラナのした指導はあくまでも、ヴィヴィオが少しでもアインハルトに食らいつい
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