暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueXこれも騎士の仕事・・・か?byシグナム&ヴィータ
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言うか「落ち着くな・・・」ついウトウトしちまう。ぎゃあぎゃあ騒いでいたガキ連中も、オーディンの歌声に静まり返って、聞き惚れてるせいか一斉に座りだした。オーディンに抱かれてる赤ん坊も泣き止んで、ジッとオーディンの顔を見上げる。それから少しの間、あたしらはじっくりオーディンの歌声を聴いて、終わった時には半分以上のガキどもが眠ってた。

「オーディンさん、歌がお上手なんですね」

「つうか、オーディンって男なのに、母親みてぇだよな」

シャマルに褒められて照れくさそうに「ありがとう」お礼を言っているオーディンに、あたしがそう言うと、「え゛っ?」オーディンは納得いかないって顔であたしを見てきた。起きていた何人かのガキがオーディンの足元に「お母さん?」「ママ?」って群がった。オーディンが本気で落ち込む顔見んの初めてな気がする。

「コホン。で、今からは真面目な話になるから、グラオベン・オルデンは心して聴くように」

つうわけで、あたしらは輪になって座り込んで話を聴く姿勢になる。オーディンがガキどものリーダー・フェリとの会話で得た情報をあたしらに話した。やっぱ反吐の出るもんだったよ。他国からガキどもを誘拐して、異物が体に馴染みやすい小さい頃から魔導実験。
生体兵器として完成すれば戦場投入、失敗して壊れたり死んだりしても他国の人間だから問題なしってさ。ふざけんな。でだ。今ここに居るガキどもは最近――2ヵ月足らず前に誘拐されて来たってことだ。

「ですが、誘拐されてから幽閉されっぱなしで、皆さんが訪れる今日まで実験されることは無かったです」

「お前たちを誘拐してすぐにイリュリア戦争が起こったからだな」

「そうみたいです。不幸中の幸いというものですね」

シグナムにそう言われたフェリは、膝枕しているガキの頭を撫でながらフッと笑った。オーディンは「とりあえずは、だ。ここから出よう」ってフェリや他のガキどもをぐるっと見回した。
まず施設からの脱出だ。正直、移動には時間が掛かると思ったけど、そこはオーディンの万能魔導のおかげで何とかなった。眠っている奴、長距離・長時間の歩行が続けられない体力の無い奴は、オーディンの魔導――泡に包んで浮かばせて移動させた。そんで地上からの移動は、

「うわぁ、おっきいお船〜っ♪」

「お日様、まぶしい♪」

「お姉ちゃん、アレなんてお名前ぇー?」

「お姉ちゃんじゃなくてお兄さん、な? アレは、スキーズブラズニル、というお名前なんだよ」

起きてるガキどもは久ぶりに外に出たからか満面の笑顔で騒いで、そしてオーディンが召喚した空飛ぶ巨大帆船スキーズブラズニルを見てまた大騒ぎ。つか、今日のオーディン、落ち込む回数が半端なく多いな。なんかの予兆か・・・? とにかくあたしらはスキーズブラズニルへ
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