暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueXこれも騎士の仕事・・・か?byシグナム&ヴィータ
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が在った。天井には巨大な魔力灯。床には壁面に沿うように棺らしき物が何十と円形に並べ置かれていた。

「これ、全部・・棺なの・・・?」

我々は室内へと入り、宝石のような鉱石造りの透明感のある棺の中身を見る。棺に収められていたのは、「・・全員、子供だ・・・」だった。赤子からヴィータほどの幼さ子、エリーゼ卿ほどの歳の子も居る。シャマルは見るのも辛いと言った風に目を逸らした。

「コイツら全員が人体実験されたってぇのか・・・?」

「だとすればイリュリアの研修者とは犬畜生でも温い外道だ・・・!」

「いや、待てみんな。この子供たちは生きている・・・!」

オーディンはそう言って1つの棺の蓋を開け、まるで死人のように横になっている少年の頬にそっと触れた。シャマルもまた医者としての顔になり棺を開け、収められていた少女の首筋に手を添えてから「本当です! この娘も生きてます!」嬉しそうに告げた。

「みんな、棺の蓋を開けてくれ! 一気に治癒させる!」

――我を運べ(コード)汝の蒼翼(アンピエル)――

オーディンはそう仰り、背より蒼く光り輝く12枚の剣翼を展開した。我々は指示に従い、オーディンと共に何十と言う棺の蓋を開け放って行く。

――女神の祝福(コード・エイル)・ver.Geburah――

そして剣翼が無数の羽根となって舞い散り、1枚1枚が棺の中に眠る子供たちの元に降りる。羽根の触れた子供たちが蒼い魔力膜に覆われていく。そして数分とせずに子供たちは一斉に起きたのだが、しかし子供たちが起きたことで、今まで生きてきた中で一番苦労する羽目になろうとは・・・・。

†††Sideシグナム⇒ヴィータ†††

「うわぁぁ〜〜〜〜ん(泣)」

「ママぁ〜〜パパぁ〜〜(泣)」

「きゃはははは!」

ああもう、うるっせぇなぁ! ガキどもが起きたと思った途端に泣くわ笑うわ走り回るわ。最初は、人体実験されてその上死んじまったのかって思って同情しちまったけど、その同情もすぐに薄れちまった。

「うげっ!?・・・って、痛ぇなオイっ! 誰だっ、あたしの後ろ髪引っ張った奴ぁっ!」

「わぁ〜〜い♪」「逃〜げろぉ〜♪」

今日もオーディンに結ってもらった自慢のおさげが思いっきり引っ張られたから、変な呻き声出しちまったじゃねぇか。怒鳴って振り向く頃にはもう後ろには誰も居ねぇしよっ。まぁ犯人らしいガキ(5歳くらいの男の)2人を標的として捕捉。さぁ追いかけて取っちめようかと思えば、「わぁ〜〜い!」ガキ(男)の1人があたしの騎士甲冑のスカートを勢いよく捲って行きやがった。

「ぬわっ?」

すぐにスカートを押さえる。そんで「クソガキ!!」あたしのスカートを捲って行ったガキを睨んで、ハッとしてオーディンを見る。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ