第五話 豚骨ラーメンその六
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「好きでしようがないっていうか」
「ああ、そこまでか」
「それと飲み物は」
「アイスティーとアイスコーヒーな」
その二つがあるというのだ。
「親父が紅茶、お袋がコーヒー好きでさ」
「それで美優ちゃんはどっちもなの」
「どっちも好きなのね」
「ああ、そうなんだよ」
こう笑顔で話す美優だった。里香と同じ笑顔になっている。
「じゃあラーメンのスープができるまではな」
「たけのこの里を食べながら恋愛ゲームして」
「アイスコーヒーも飲んで」
「そうして待ちましょう」
「暫くね」
こう五人で楽しく話してだった。そうしてだった。
五人は実際にお菓子を食べながら楽しくゲームをした。美優が持っている恋愛ゲームのうちの一つをしながらだ。
美優は時々スープを見に立つ。そうしたことを何時間か続けていると遂に他の四人に笑顔でこう言った。
「できたよ」
「あっ、できたの」
「スープできたのね」
「麺を茹でるお湯も沸いたよ」
それもだというのだ。
「じゃあ後はな」
「麺を茹でてスープを入れる」
「それだけね」
「葱やもやしやチャーシューはもうできてるからな」
ラッピングのそうしたものも既に五人で整えていた。
「だからな」
「後は作るだけね」
「そのラーメンを」
「ああ、そうだよ」
まさにそうだというのだ。
「じゃあ作ろうな」
「そして五人で食べて」
「楽しむのね」
「今日は親父とお袋だけでなく兄貴も帰りが遅いし」
美優はここでまた家族の話をした。
「ゆっくりと食おうな」
「夜遅くまでラーメンパーティー」
「それね」
「マンションだから楽器は鳴らせないけれどな」
これは無理だった。近所迷惑になるからだ。
「それでもな」
「楽しくやれるね」
「ラーメンで」
「まあたまには演奏とかしなくてな」
美優は笑って言う。
「こうしたことで親睦深めるのもいいだろ」
「バンドのメンバー同士でね」
「こうするのもっていうのね」
「ああ、そうだよ」
美優は笑って話す。そうしてだった。
五人はそれぞれ麺を茹でてその麺を丼に、既にスープを入れているそれの中に入れる。その上から刻んだ葱やもやし、チャーシュー等を置いた。
それからだ。五人でそれぞれテーブルに座って手を合わせた。
「いただきます」
「いただきます」
食べる前の挨拶は忘れない。それからだった。
五人で同時にラーメンをすする。まずは景子が言った。
「いいわ、これよ」
「美味いか?」
「博多ラーメンそのものよ」
満面に笑みを浮かべてその白いスープのラーメンをすすりながらだ。景子は美優に対してこう言ったのである。
「もう完全にね」
「スープもだよな」
「ラーメンはスープが命よ」
景子はよく
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