第15話
[3/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はインデックスの敵になり続けること。
麻生は三日前から散歩に出る事はなく、ただ時計をずっと見ていた。
もうすぐ夜の十二時になる。
まるで上条からの連絡を待っているかのようだった。
上条は朝に一度目が覚めてその時、ステイルと神裂は小萌先生の家にやってきた。
その時は襲撃に来たのではなく様子を見に来たらしいがすぐに立ち去って行った。
そして、再び眠ってしまい気づけば夜になっていた。
神裂から電話がかかり最後の警告を言いにきたが、上条は最後まで足掻いてみせるとお前達を潰してみせると言った。
そして、何か方法はないか考えていて小萌先生に電話して脳について聞こうとした時、小萌先生の言葉を聞いて上条は凍りつく。
「だって、もう夜の十二時ですよ?」
えっ?、と上条が聞き返してギチギチとインデックスの方に向く。
インデックスは投げ出された手足はピクリとも動かないでいた。
そのまま受話器を取り落としてしまいカンカン、とアパートの通路を歩く足音が聞こえた。
最後に神裂が電話で言った言葉を思い出す。
「それでは魔術師は今晩零時に舞い降ります。
残り時間はわずかですが、最後に素敵な悪あがきを。」
上条がその言葉を思い出した瞬間、アパートのドアが勢い良く外から蹴破られた。
そこには二人の魔術師が立っていた。
土足のままステイルは部屋に入ると呆然と立ち尽くしている上条を片手で突き飛ばし、ぐったりと手足を投げ出したまま動かないインデックスの側にしゃがみ込んで、何かを口の中で呟いている。
「神裂、手伝え。
この子の記憶を殺し尽くすぞ。」
その言葉に上条の胸の一番脆い部分に刺さったような気がした。
あの時上条は神裂にこう言った。
本当にインデックスの為だけを想って行動するなら、記憶を殺す事をためらうな、と。
何度記憶を失おうが、そのたびにもっと幸せな、もっと面白い思い出を与えてあげれば、彼女だって記憶をなくし「次の一年」を迎える事を楽しみにする事だって出来る筈だ、と。
だけど、それはもう他に方法がないと諦めきった後の妥協案のはずじゃなかったのか?
上条は知らず知らずの内に爪が砕けるほど拳を強く握り締めていた。
そして顔を上げて魔術師たちに言った。
「待てよ、待ってくれ!
もう少しなんだ、あと少しで分かるんだ!
この学園都市には二三〇万もの能力者がいる、それらを統べる研究機関だって一〇〇〇以上ある。
読心能力、洗脳能力、念話能力に思念使い!
「心を操る能力者」も「心の開発をする研究所」もゴロゴロ転がっているんだ!
そういう所に頼っていけば、もう最悪の魔術なんか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ