第14話
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けるが、地面を抉った衝撃波はまるで上条を守るかのように境界線を引く。
衝撃波を放たれた所を見ると麻生が神裂を睨みながら歩いていた。
「何が彼女の笑顔を見続けるなんて不可能です、だ。
お前達は自分の無力さをインデックスの完全記憶能力のせいにして、その無力をインデックスに押し付けているだけだ。
結局はインデックスの事を考えていない、自分の事しか考えていない。」
麻生はそう言いながら神裂に近づき、神裂は麻生が近づくとそれに合わせるように後ろに下がっていく。
「何より辛かったのはインデックスだったはずだ。
自分達の思い出を見せられそれでも何も覚えてなくて、それを見て悲しむお前達を見てインデックスはもっと辛かった筈だ。」
麻生はあの時、インデックスの記憶の覗いた時に確かに見えた。
インデックスは覚えてなくても神裂達の悲しむ顔を見て辛い思いを感じている事を。
「あなたに・・・あなたに私達の気持ちが分かるっていうのですか!!!」
神裂の悲痛な叫びに麻生は正直に答える。
「分かる訳ないだろう。
俺はお前達みたいにそんな経験は一度もない。
けど、これだけは言える。
自分達に力が無いからってインデックスのせいにするな。
お前達は敵になる事を選んだわけじゃない、敵になる事でインデックスから逃げたんだ。
そんな小さな友情で親友なんて言葉を口にするな。」
「だまれぇ!!!!」
神裂は納刀の七天七刀を一気に抜刀して麻生に斬りかかる。
唯閃。
彼女が持つ技の中で間違いなく最強の威力を誇る、抜刀術。
麻生は刀を斜めに傾けそれを前に出し、右手で刀身を支え刀で道を作り神裂の唯閃を上に受け流す。
そして、神裂の懐に大きな隙が生まれる。
「ッ!?」
「そんな乱れた剣で俺を殺せると思ったか?」
そして、両手で刀を持ち右下から左上に斬りつけようとするが、神裂の身体に触れる直前に刀身が砕け散る。
刀が唯閃の威力に耐えられなかったのだ。
だが、二人の勝敗は今ので決まった。
神裂はそのまま後ろに尻餅をついて麻生は折れた刀を一瞬見て、そのまま上条の所に行って肩を担ぐ。
先ほどの神裂に身体を鞘で殴られたのか既に意識は無くなっていた。
そのまま小萌先生のアパートまで送る。
「私達は・・・私はどうすればよかったのですか。」
自分に聞いたのか麻生に聞いたのかどちらか分からない、だが麻生は答えた。
「自分でその答えを探せ。
俺からもらった答えを聞いた所で何の意味もないからな。」
麻生は振り返らずに神裂に言い、刻印の結界から出るのだった。
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