SAO編−白百合の刃−
SAO29-ヤンキーガール
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ツに返答しつつ、私はこれ以上も必要しない戦場へ乱入した。
「うおぉ!?」
「お、おい!」
兄とエックスは私が乱入してくるのを想定していなかったようだった。勝手に乱入したことは謝るけど、二人だけで活躍する戦場は一旦降板してもらうわよ。
「危ないから回避してね」
「は?」
「あぁ?」
ここからは私の独壇場。スズナに良いところを見せるかっこいい必殺技をお披露目する舞踏会。それで下手してオレンジになりたくないわね。
「はああああああ!!」
真紅のエフェクトを纏った薙刀を振り回しながら、自分自身もその場で回転する。身体の限界ギリギリまで、腕の振り、足の踏み込み、腰の回しなど含めた速さで、自分自身が刃の竜巻なるような二十連続攻撃。名は『戦刃無双』範囲攻撃でもあるが、一撃の次による攻撃の間に反撃する機会もあたえない速さで振っているために、単体でも使える。これを外したら回転しているだけになるけど、今はスズナに見せる最大の見せ場。
一回転一撃ごとに次々とモンスターを斬り裂き、静止した頃にはモンスター集団の跡形もなく消えていた。
「ふぅ……」
息を吐き、スズナの方に振り返ってみる。
「お父様、かっこいい」
その言葉が心に染みて、思わず歓喜極まってしまった。親バカになる気持ちもわからなくはない。イエーイ、スズナさいこー!
「おい、コラ」
隣にいる赤いかっこうをした片手斧使いが不機嫌そうに口にしてきた。
「なんだぶふぇ!?」
聞こうとしたら殴られた。しかも顔面。さらに言えば、問題を起こさない程度の調整された痛いパンチだった。
「いきなりなんだよ! あぶねぇし、巻き込まれそうになるわ、人の獲物を狩っているんじゃねぇぞ! くそったれ!」
「そ、そりゃ悪かったと思っているよ。悪かった!」
「まったくだ! 次こんなことしたら、ミンチにしてやるからな!」
エックスはそっぽ向いてイチの元へ寄って行った。流石にいきなり過ぎたか。
「なんだかすみません、任せっぱなしで……」
申し訳なさそうに首をすくめるユリエールさんに何か言おうとした時、ドウセツが先に答えてしまった。
「気にしなくてもいいですよ。バカで中二病なキリトに、猿みたいにうるさいエックスに、バカかつ変態で気持ち悪い気持ち悪い趣味を持っているキリカですから、勝手にやらせていいですよ」
「俺はいつから中二病扱いなんだよ。あと、バカじゃねぇし」
「おとなしいかと思えば口閉じさせるぞ、この清まし野郎!」
兄とエックスの主張はともかく酷い言われようだ。特に私だけ二人と比べて二倍、三倍増しの罵詈雑言。気持ち悪いに関しては二回も言われた。あれか、大事なことだから二回言ったのか
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