蠢く影
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
あれから一週間経った。
(アイツ、何のためにあんなこと………)
まったくわからない。わかるわけがない。
(何故キス!?)
疑問が募っていくばかりだ。うん。まったく謎だ。
本人は俺が惚けている間に顔を赤くしてどこかに行くし、というかあの体制は絶対にこけそうになって、俺が止めようとして………その………
(ダメだ。最悪な結果しか出てこねぇ)
何度も考えを巡らすが、「パシッ」結局は最悪最低な方向に思考が進んでいく。
「風宮」
俺は何かしたのか? いや、何もしていないはずだ。何もしていないのに、何故?
「風宮!!」
―――パシッ
俺は降り下ろされる出席簿をさも当たり前のように受け止める。
「………何ですか?」
「詳しくは聞かん。が、今は私の管轄内だ。考え事は後にしろ」
「………了解」
そうだ。今は授業中だった。時間を見ると本日最後。今日のことはまったく記憶にない。
そしてチャイムが鳴り、今日の授業は終わった。さらに時が進んでSHRも終わり、俺は机に倒れた。
(……………やべぇ。何も考えられない。とにかく帰って別装備のテストでもしてみるか)
そう思って席を立って移動する。すると、何か銀色の髪をした女の子が視界に入った。
「………?」
ボーデヴィッヒ………ではないだろうな。それに、気配が違う。
(全員、よく聞け。今から俺は誰かと交戦する。シヴァ、お前は専用機を持っているな?)
『当たり前よ。それで私は専用機持ちの警戒でいいのね?』
(ああ。その前に織斑千冬と山田真耶に警戒するように伝えてくれ)
『わかったわ』
さて、俺は乗りましょうかね。
俺はさっき女の子の気配を感知した場所に歩いて行く。
(何でこんなところに?)
そういえば、ここは確か一般生徒も立ち入り禁止になっている区域だろ。それが女の子?
(きな臭いな………)
そう思って歩を進め、立ち入り禁止の場所にも移動する。
■■■
生徒会室。そこでは四人の生徒会役員だけではなく、更識簪までもがいた。
「お前、何者だよ!」
一夏は生徒会室から廊下に続くドアを塞ぐ青い髪をした男に噛み付くが、
『止めておいた方がいいぜ、織斑一夏。お前みたいな低レベル如きが俺に勝てるわけがないんだからよ』
その男は余裕だと言わんばかりに欠伸をした。
「なんだと?」
『まぁ、機体に振り回されている時点で高が知れているが』
「テメェ!!」
一夏がキレてその男に殴りかかるが、見事に受け止められた。
「一夏君、落ち着きなさい。それであなたは私たちに何の用なの?」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ