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インフィニット・ストラトス〜黒き守護者〜
蠢く影
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『それは言えない―――が、生徒会役員とこの娘に用があるってのは確かだ』

 そう言って簪を指すその男に、本音が近付いていった。

「抱っこ〜」
「本音?!」「本音ちゃん?!」

 本音の発言に虚と楯無は驚くが、

「……やっぱり……」

 簪は何故か納得していた。

「簪ちゃん、「やっぱり」ってどういうこと?」
「……彼から、敵意が……感じられない」
「「「え?」」」
「これは、あくまでも……経験。だけど、そう思う」

 簪は小学生の時から何かと難癖付けていじめられることが多かった。それ故に敵意というものに敏感であったが、目の前の男からそれは感じられなかった。

「それに…本音は…敵意を持っている人間は……避ける」

 それを聞いた姉二人は納得し、一夏は感心した。

『まぁ、そういうことだ。話が納得してくれて助かる』
「……でも、私は……あなた自身は…信用していない」
『いや、それだけでも充分ッスよ』

 そう言いながら本音を降ろして、

『俺の名前はリヴァイア。そのお嬢さんが言ったとおり、こっちに敵意はないッスよ、更識楯無生徒会長』
「あら、私のことを知っているのね」
『ええ。あなたはそれなりには有名ッスから。それにこちらのお嬢さんは更識簪日本代表候補生。それに布仏虚三年生に本音一年生。これで間違いないッスか?』
「な、何でそんなに―――」

 一夏が何か言おうとしたところでリヴァイアは口を挟んだ。

『んで、この男が織斑一夏。一人目の男性操縦者ッスよね?』
「あ、ああ。じゃねぇ。何でお前、ここにいるんだ?」
『いつか知るだろうさ。それまでは教えない』
「―――そう。でも、教えてもらうわよ!」

 楯無がリヴァイアに接近するが、

『それ以上は、妹の命が惜しければその場に止まってください』

 リヴァイアは簪を人質にして盾にする。

『(あ、いい匂い………)』

 そうリヴァイアが思った矢先、彼の前方から膨大な殺気が溢れ出た。





 ■■■





 その頃、職員室では、

「何故貴様がここにいる?」
『ちょっと厄介な事になっているからね。何事もなければいいんだけど、一応用意しておいたほうがいいんじゃないかしら?』

 職員室のある場所。そこは千冬が座る席だがその一角は他人から見えないようになっている。その場所の机の下で丸まっているシヴァを見つけるには、千冬が椅子を引かない限り発見できるのは轡木十蔵くらいだろう。

「………またアイツか。しかし、何故お前が感知できる」
『したのは私じゃないわ。祐人よ』
「……そうか。では、行ってくる」

 そう言って千冬は出ていった。

『………さて、専用機持ちは全員
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