暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス〜黒き守護者〜
動く出来事
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 俺と楯無はしばらく沈黙していたが、楯無がその沈黙を破った。

「……それで、祐人はどこまで思い出したの?」
「ほとんど全部、だな」
「じゃあ、あの白いISも?」
「………あれは俺の敵だ。お前らには関係ない」
「でも、篠ノ之博士の最新鋭機をすぐに倒したのよ。少なくとも無関係じゃないと思うわ」

 ……そりゃあ、年季があるとはいえ、あっちの方が最新鋭機だしなんて言えないな。

「まぁ、それはいつか話すよ。だから―――」
「いつかではダメよ」

 そう言いながら楯無は俺の腕を掴んだ。
 だが俺は―――それをいとも簡単に振り解く。

「悪いな。あの機体を相手にするのは俺だ。それに―――例えあの機体を普通の国家代表や候補生が止めてもよくて相討ちしかできない」
「そ、それって―――」
「並大抵―――少なくとも、今この学園にいる代表候補生は全員負けるだろうな」

 そして最悪死ぬ。それは間違いないことだった。

「だから、自分がやると?」
「ああ。俺ですらも勝てる保証はないけどな」
「そ、それって―――」
「ああ。分の悪い賭けだな。だが、俺は負ける気はない。そ―――」

 そうでもしないと、アイツを助けられないからな。
 だがその言葉の続きは言えなかった。だって―――

「……………」

 痴女に襲われたから。





 ■■■





 ある場所で彼女たちがそれぞれ思いにふけっていると、

「ノクト!!」

 いきなりドアが開き、そこから活発そうな少女と大人しそうな少女が入ってきた。ノクトを呼んだのは活発そうな少女である。

「おいテメェら! 静かにしろ!」

 オータムが叫ぶが、二人はそれを無視してノクトと呼ばれる少女に駆け寄った。

「ノクト、正直に言え。本当にあの人は生きているんだな?」
「お、落ち着いてよナハト。そうよ。兄さんは生きてるわ」
「じゃ、じゃあ今すぐ行こうぜ!」

 ナハトと呼ばれた活発そうな少女は今すぐその場から飛び出そうとするが、大人しそうな少女がそれを阻んだ。

「退けよノイン! 邪魔するなら潰すぞ!」
「落ち着いて。そもそも私たちが来たのはスコールに任務の報告をするため」

 ノインと呼ばれた少女がそう言うと同時に、二人が入ってきたドアから金髪の女性―――スコールが現れた。

「あら二人とも、そんなに騒がしくしてどうしたの?」
「聞いてくれスコール。この二人、あの男風情が生きているって知って喜んでいるんだ。気が狂っているとしか思え―――」

 オータムが途中で言葉を切る。ナハトとノインがオータムの耳と喉に銃を突きつけたからだ。

「んで? 遺言は?」
「あの人の侮辱、今すぐ取り消せ単細胞。お前は
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ