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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十一話 クワサンの謎
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せた。
「わ、私はただ。司令の御身を気遣って」
右に顔を俯けて言う。やはり顔が少し赤くなっている。
「そうか、有り難う」
マーグはロゼの言葉に応えて礼を述べた。
「けれど心配はいらないよ。私のことならね」
「では」
「私のことより部下達のことを考えてくれ。それが君の役目だ」
「わかりました、それでは」
ロゼは応えた。そしてその部下達に指示を下す。
「司令の御言葉だ。命を無駄にすることのないよう」
「何っ!?」
これに驚きの声をあげたのはポセイダル軍の者達であった。
「くれぐれも無理はするな。次の戦いがあるということを忘れるな」
「これは一体どういうことだ」
それを聞いたリョクレイがいぶかしむ。
「あのバルマー軍がそのようなことを言うなぞ」
将兵、しかも被占領地の将兵を消耗品とみなすのがバルマー帝国のやり方である。それでこの様なことを司令官が言うとは予想外のことであったのだ。
「あの司令なら有り得るね」
いぶかしむリョクレイに対してリィリィが言った。
「有り得るか」
「あの司令は何かと甘ちゃんだからね。そんなヒューマニズムってやつにかぶれてるんだろうさ」
「そうなのか」
「そうさ、だからそんなに気にする必要はないさ」
「ふむ」
「それよりもあたし達下っ端はこれまで通りやるよ」
彼女はリョクレイに言う。
「どのみち戦争やってるんだ。命の掛け合いだからね」
「わかった。では行くか」
「了解。いいかい、ギャブレー」
「うむ」
ギャブレーはリィリィの言葉に頷いた。
「このギャブレット=ギャブレー、何時でも用意は出来ている」
「そうかい、じゃあ先陣を務めな」
「それはまた名誉なこと」
先陣を務めるのは武人としての栄誉とされている。ギャブレーの様にそうした古風なことに弱い男にとってはまたとないことであった。
「では参ろう」
「かしら、あっしもですかい?」
「無論だ」
ギャブレーはハッシャに言葉を返した。
「名誉なことだとは思わないのか」
「あっしはそれより後ろでぬくぬくとしている方が」
「馬鹿者!そんなことだから貴様は盗賊なぞやっていたのだ!」
ギャブレーはこう言ってハッシャを叱る。
「武人としての栄誉、貴様も受けたくはないのか!」
「そんなことよりあっしはその日の飯の方が」
「うぬうう、嘆かわしい」
ギャブレーはそれを聞いて嘆息する。
「誇り高きポセイダル軍にいながらそれとは。何ということだ」
「漫才はいいから早くお行き」
後ろからリィリィの声がした。
「そんなことじゃ何時まで経ってもはじまらないよ」
「・・・・・・わかった、では行こう」
ギャブレーは咳払いをしてからそれに応えた。
「行くぞ、ハッシャ」
「へいへい」
ハッシャと共に出る。そんな彼に声をかける者
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