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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十一話 クワサンの謎
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カトルがそれを見て言う。
「あれ、何か不都合があるの?」
「豚肉を使っていると。どうしても」
カトルはアラブ系の富豪の家に生まれている。だから豚肉は宗教的な理由で御法度なのだ。
「大丈夫だよ、これトリガラだから」
「そうですか、それはよかった」
彼はそれを聞いてほっとした顔になった。
「では僕も一杯下さい」
「毎度」
「それにしても最近こうして話すことなかったから何か新鮮だね」
「そうですね。シンジ君も元気で何よりです」
「まあまさかまたエヴァに乗るなんて思わなかったけれど」
「それも運命っちゅうこっちゃな」
「トウジ君もよく無事でしたね」
「洪さんに助けてもろうたからな。けどあん時はホンマやばかったで」
「御免、あの時は」
「御前が謝ることはあらへんわ。事故やさかいな」
「けど」
「過ぎたことを言っても仕方ねえぜ」
デュオが俯きかけたシンジを慰める。
「これからのことが大事なんだからな」
「うん」
「しかし、見事なラーメンだな」
その横でウーヒェイがラーメンを啜っていた。
「コシもいいしスープもいい」
「そのまま店を開けるな」
トロワも言った。見ればかなりの者が食堂に来て中華料理を食べていた。
「ところでデュオ」
「ああ、俺?」
「そうだ」
デュオは自分の指で自分を指差した。ウーヒェイはその彼に対して言った。
「マリーメイアが御前を呼んでいたぞ」
「ゲッ、マリーメイアがかよ」
「何かあるの?」
「デュオはマリーメイアが苦手なんですよ」
カトルは微笑んでシンジにそう説明する。
「ふうん、また何で」
「あとニナさんとミスティさんも。どうしてでしょうね」
「何となくなんだよな」
デュオは困った顔でこう返した。
「マサトさんもそうみてえだけれどな」
「ふうん」
「声を聞くとな。何か身体が強張っちまうんだ」
「仲良さそうなのに」
「声の関係でしょうね」
カトルは笑いながら言った。
「宙さんと万丈さんの関係と一緒で」
「その話は止めておいた方がいい」
ヒイロはポツリと言った。
「それがお互いの為だ」
「そういえばカトル君の声ってあのファラ=グリフォンって人と似てるよね」
シンジは普通にこう述べた。
「そ、そうでしょうか」
カトルはそれを言われて何故か焦りを見せていた。
「あとレビさんにも」
「他人の空似ですよ、ははは」
「そうかなあ」
それでも気付かないシンジは言葉を続ける。
「あとトウジとドモンさんの声も。僕もリンさんと似てるって言われるし」
「私も驚いているがな」
そこに来たリンが言い返した。
「不思議なものだ、少年」
そしてシンジの声を真似て言う。それは確かにそっくりだった。
「そのうち俺の声にそっくりな傷のある奴が出て来たりしてな」

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