第八十一話 クワサンの謎
[13/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れ。いいね」
「はっ」
こうしてバルマー軍は撤退に移った。ポセイダル軍もこれに続く。
「何だ、もう撤退なのかい」
「その勝負、預けておく!」
ギャブレーが最後にレッシィに対して言った。そして戦場を離脱にかかる。
「ハッシャ、行くぞ!」
「待って下さいよおかしらぁ〜〜〜〜」
そんな軽いやりとりをしながら戦場から離脱した。だがロンド=ベルの前には別の敵が立ちはだかっていた。
「何だ、あの赤くて化け物みてえなデザインのマシンは」
豹馬がベルゼイン=リヒカイトを指差して言う。
「何か見るからに敵だって感じがするんだけれどな」
「敵なのは間違いないだろうな」
それに一平が答える。
「だが問題はその力だ」
「それだが気をつけろ」
ライが彼等に言う。
「一度宇宙でやりあった。相当の力がある」
「そうなのか」
「あのアストラナガンとほぼ互角だ。注意しろよ」
「おいおい、アストラナガンとかよ」
豹馬はそれを聞いて驚いたように言う。
「とんでもねえ奴みてえだな、そりゃ」
「けれど一機だけよ」
ちずるが言う。
「油断しないで行けばいいじゃない」
「いえ、残念ですがそうもいかないようです」
それに小介が答える。
「僕の見たところあのマシンはかなりの戦闘力を持っています。だから一機で戦場に残っているのでしょう」
「つまり切り札ってことでごわすな」
「はい」
小介は大次郎に答えた。
「気をつけて下さい。かなりのパワーを持っていいますから」
「そうだろうな。ライディーンも警戒している」
洸が言った。
「こんなに禍々しいパワーは。宇宙怪獣以来だぜ」
「だとしたらあれはかなり危険な奴だな」
京四郎も言った。
「皆ここは警戒しろ、下手なことをすれば命取りになる」
「了解」
多くの者はそれで迂闊に前に出ようとはしなかった。だがキョウスケだけは別だった。
「ちょっと中尉」
それを見てアクアが思わず声をあげる。キョウスケのアルトアイゼン=リーゼがその赤いマシンに向かっていたのだ。
「危ないですよ、迂闊に前に出ちゃ」
「いや、大丈夫だ」
しかしキョウスケはそれを聞き入れることはなかった。
「こいつのことは。よくわかる」
「よくわかるって!?」
「何か知っている気がする。だから大丈夫だ」
「大丈夫って・・・・・・」
「つまり勘ってことね」
エクセレンがそれを聞いて言った。
「何かキョウスケらしいけれど滅茶苦茶よね」
「そんなこと言ってる場合じゃないですよ、ブロウニング中尉」
アクアは今度はエクセレンに声を向けた。
「無謀ですよ、こんなこと」
「まあ普通に考えればそうよね」
しかしエクセレンはいつもの調子だった。
「けれどキョウスケだから。何とかなるんじゃないかしら」
「何とかって」
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ