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その男ゼロ ~my hometown is Roanapur~
#15 "I want to……"
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過ごしたかったよ。
君は最低なクソッタレの街だって言うけど。事実そのとおりだと思うけど。それでもこの街にいたかったよ。君達と出会ったこの街で、君達と一緒に生きていきたかったよ。"ロック"として。
………ありがとう。最後まで話を聞いてくれて。
ダッチとベニーには代わりに謝っておいて。色々面倒見てもらったのに、何も返せなくてごめん、って。

ゼロには………

何も言わなくていいや。そうか、の一言で済まされるんでしょ。だったら別にいいよ。

レヴィ。

最後くらい格好つけようと思ったけどさ、やっぱり無理みたいだ。
俺さ、死にたくない。死にたくないよ、レヴィ。
こんな情けない言葉が最期の言葉なんてさ、本当に泣きたいくらい格好悪いけど、俺死にたくないよ。レヴィ……」

そこまで言ってロックはゆっくりと目を閉じた。涙は出てはいないようだ。
アタシはロックの顔を見つめながら、この"茶番劇"の幕を下ろす時が訪れた事を察した。

ロックの右手から力が抜け、ネクタイが風に舞いながら地面へと落ちる。

アタシはすっと右手を挙げて………











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