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八条学園怪異譚
第一話 湧き出てきたものその七
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にいようね。本当に」
「う、うん」
「私愛実ちゃんのことが大好きで」
 そしてだというのだ。それに加えて。
「何があっても信じて助けるから」
「信じてくれるの?私のこと」
 ふとだ。この言葉は沈んでいる愛実の心に届いた。それでだった。
 聖花の方を振り向いてだ。こう問うたのである。
「ずっと。そうしてくれるの」
「それで助けてあげるから」
「お友達だから」
「お母さんずっと言ってるの。お友達はね」
「信じて助けるものだから」
「うん。だからね」
 聖花は笑顔で愛実に言っていく。
「一緒にいよう。信じて助けて」
「私が聖花ちゃんを」
 信じることはともかくだった。その次のことだった。
 そんなことができるとはとても思えなかった。何もかもがだ。
 自分は聖花に劣っていると思っていた。それではとてもだった。そしてそのことを俯いた顔で口からだ。漏らす様にして述べたのだった。
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