第八話 屋上の騒ぎその一
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「それで仮眠を撮った後で」
「そのうえで、よね」
「そう。そうしましょう」
「わかったわ。それじゃあね」
聖花は親友の言葉に頷いた。そうして笑顔になってだった。
聖花はまずは仮眠を取ってから十二時に工業科の屋上に向かうことにした。聖花はこのことを決めてから愛実にこの作品を話に出した。
「ねえ、屋上で騒ぎがあるって」
「怪談だとよくあるわよね」
「ええ。こうしたことって平安時代からあるのよ」
「えっ、そうなの」
「多分その前からあるけれど」
「奈良時代から?」
「けれどまあ。平安時代のお話でね」
それでどうかというのだ。平安時代の話がどうしたものかというのだ。
「ほら、芥川龍之介の作品で羅生門ってあるじゃない」
「ああ、あれね」
芥川の作品については愛実も知っていた。その中でも羅生門といえば代表作の一つだ。愛実は教科書でこの作品を読んでいる。
それで少し考えてだ。愛実はまた言った。
「門のあれよね。上の中に入ったら」
「死体が一杯あってその髪の毛を取るお婆さんがいたわよね」
「あれって気持ち悪くてよく覚えてるけれど」
愛実は眉を曇らせて言う。彼女の感性ではそうしたものはイメージがよくなかった。それでこう言ったのである。
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