暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
After days
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―閑話―〜日常への道〜
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「生還者も一枚岩ではないってこと。ネットで体験記なるものを公開して有ること無いことをばらまいてるのさ。『喉元過ぎれば〜』ってやつだね」

「なるほど、ここで警察が校舎に乗り込んだりしたら騒ぎになりかねないと?」

「……あくまで懸念、何だけどね。上も同意見さ。そうなると『法外集団』と揶揄される君達に頼むのもやむ無し、と思うがね」


菊岡がホークスを揶揄する言葉にしてその存在の本質を端的に示す単語を口にしてニヤリとする。


菊岡の依頼を要約すれば、『公的機関を動かせば面倒事になるから、非公的に事を終わらせてれ』ということだ。


「言わなくても解っていると思うが、その『法外集団』に依頼するってことは、露見した場合、その全責任はお前達が負うことになるんだぞ?」

「覚悟の上さ。それに……」




――この程度のことでヘマするわけないだろう?





その言葉は紡がれることはなかったが、言いたいことはよく分かった。









その日の夕方、

東京のとある拘置所に一台の護送車が裏手から入り、何人かのうなだれた人影が建物の中に入ったことは誰にも知られることはなかった。






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翌日、



「ほら、着いたぞ。いつまでグロッキーになってんだ」

「リアシートがこんなに怖いものなんて知らなかった……」


僅かに青ざめている和人を厭きれ半分、面白半分で見下ろす。


「怖ぇぞ、って言ったんだがな?」

「ぐ……」


目的は明日奈のお見舞いだが、和人のテンションが著しく下がっているのは俺の脇に停めてある大型バイクのせいだろう。

形こそ石油燃料型と変わらぬものだが、エネルギーをバイオ燃料と電池に置き換えたハイブリッド型だ。

その大型バイクにリアシートを付け(違法改造)、川越から翔ばしてきたのだが……。


「ほら、約束まであと10分しかないぞ。紳士たるもの時間にルーズであってはだめだぞ」

「お前に時間厳守を諭される日が来るとはな……」


そう言われると言い返せないが、俺もたまには時間通りに行動できる人なのだ。



(……あと2ヶ月か……間に合うのか?)


さっそく今日から廃校舎の整備が始まるらしく、菊岡は忙しそうにあちこちへ連絡をしていた。


「……間に合うかな」


そんなことを考えていたときに和人がいきなりそんなことを言うので、ぎょっとして振り返る。


「な、何がだ?」

「え?……ああ。明日奈のリハビリだよ。入学式までに間に合う
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