空白期(無印〜A's)
第二十六話 転
[7/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
って、改めて考えるように腕を組んで、一つ一つ整理するように僕たちの境遇を口に出し始めた。
「君達のことは、管理局のデータベースに載っていたよ。第九十七管理外世界出身の蔵元翔太君と高町なのはさん。先日の『ジュエルシード事件』において、多大な貢献をした現地住民。ついでに、表彰もされている」
イスカ教官は、間違っているかい? という視線を向けてきたので、僕は黙って、首を横に振った。
「だが、君達について分かったことはそれだけだ。何をやったのか、どういう風に貢献したのか、すべてが執務官権限によって制限がかかっていてね。ここにいる以上、魔力があることは分かっているんだが、それ以上は何も分からないんだ。だから、君達がどんな魔法が使えるか、教えてもらえるかい?」
僕たちの情報に関して制限がかかっていることに少しだけ驚いた。別に秘匿するようなことはないような気がするのだが。どうして、クロノさんは情報を秘密にしたのだろうか。そのおかげでどうやら、イスカ教官は、僕たちが魔法が使えるかどうかも分からないようだ。
「そうですね。一応、僕は、ラウンドシールドとチェーンバインドとアクセルシューターぐらいなら、何とか使えますよ」
なのはちゃんが攻撃魔法系を使う事ができたので、僕はユーノから主に防御と補助の魔法を教えてもらった。ラウンドシールドとチェーンバインドはそれなりの精度だと思っている。攻撃魔法としては、アクセルシュータが使えるが、これはクロノさんから教えてもらい、なのはちゃんと一緒に精度を上げているところだ。もっとも、現状は三つを制御するのが精一杯だが。
「えっと、私は―――」
僕の紹介が終わったので、次は、なのはちゃんだよ、と視線を投げてみると、なのはちゃんも自分が使える魔法を指折りに数えていく。一つ、二つ、三つ、と魔法名を挙げていくが、片手をすべて指折り終えた後でもまだまだ続く。最初は、ふむふむ、といった様子で頷いていたイスカ教官も段々と顔が強張っていき、両手を越えた辺りで、信じられないというような驚愕の表情をしていた。
結局、なのはちゃんが挙げた魔法は両手の二倍程度の数であり、最後まで聞いた後、イスカ教官は、おそるおそるといった様子で、なのはちゃんに問いかける。
「失礼だが、君は、我々と関わる前から魔法が使えたのかな?」
イスカ教官が聞きたいことは分かる。おそらく、彼らの常識から言えば、なのはちゃんが使える魔法の数が異常なのだろう。だから、時空管理局から関わる以前から魔法を覚えていたと思ったのだろう。もしかしたら、僕が考えている以上になのはちゃんの才能が異常なのかもしれない。だから、どこか縋るように見えたのだろう。
だが、そのイスカ教官を拒否するようになのはちゃんは、イスカ教官の言うことを否
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ