空白期(無印〜A's)
第二十六話 転
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い。なのはちゃんは、あの時はレイジングハートの力を借りて魔法を使っていたが、今ではちゃんとレイジングハートなしでも魔法を使う事ができるようになっている。
解散を告げれた子ども達は、呆然としていたが、やがてお互いに知り合いだったのだろう。3人と4人のグループ―――男の子と女の子のグループ―――に分かれて、どうする? と相談しあっていた。
「僕たちはどうしようか?」
僕は隣に立っていたなのはちゃんに問いかける。
簡単に言うと、僕たちは教官が言うことはすでにできているのだ。魔力を感じて、それを体外に放出する。それは、デバイスを持たない僕が最初にユーノくんから習った基礎だった。デバイスなしで魔法を使うためには、デバイスを持っている人よりも注意深く魔力を操る必要があるからだ。だから、何よりも最優先で覚えた。
これから、僕たちが取れる手段は、二つだ。
一つは、他の子たちと歩調を合わせるために、彼らが魔力を扱えるようになるまで待つこと。もう一つは、教官に自分達が魔力を使えることをさっさと告げて、彼らとは別に魔法の練習をすることだ。
しかしながら、ただでさえ、目をつけられているこの状況で、二人だけ特別になるような行動を取るような勇気は僕にあるはずもない。だからといって、魔力が使えない振りをするのも時間がもったいないような気もする。
語りかけたなのはちゃんもどうするつもりだろうか? と思っているが、彼女からの返答はない。つまり、なのはちゃんもどうしていいのか分からないのだろう。
一方、解散した他の子たちは、「う〜ん」と唸ってみたり、心臓の上に手を置いてリンカーコアを感じようとしたりと試行錯誤をしていた。それは、僕たちのグループだけではなく、全体的にそのように手探りで頑張っているようだ。
「どうかしたのかい?」
これからどうしたらいいのか迷っているところに僕たちのグループの教官であるイスガ教官が話しかけてきた。僕たちが、周りの子達と異なって何もしていないのが気になったのだろう。だから、話しかけてきたのだろうが、直後にあっ、と何かに気づいたような声を上げていた。
「そうか、君達は、第九十七管理外世界の子だね」
「そうですけど」
管理外世界の出身であることを聞いてきたので、何か関係があるのだろうか、と少し怪訝に思いながら、答えると僕の声色から、不審に思っていることを感じたのか、慌てて両手を振って僕の疑惑を否定していた。
「ああ、君達が、管理外世界の出身であることを気にしているわけではないんだ。ただ、今回の参加者で管理外世界出身なのは君達だけで、先ほどの魔力判定でも少し騒ぎになっただろう? だから、少し君達について調べてみたんだが、どうにも分からなくてね」
そこまで言
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