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リリカルってなんですか?
空白期(無印〜A's)
第二十六話 起
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法の練習をすることにした。

 まずは、なのはちゃんがいつも訓練している動きをお手本として見せてくれるというので、少しはなれたところで、なのはちゃんが魔法を使うところを見ているしかなかったのだが―――。

「はぁ……」

 なのはちゃんが魔法を使う様子をみて僕はそうやって呆けるしかなかった。

 なのはちゃんの周りを飛び回る数えるのが億劫なほどの魔法球―――アクセルシューターという射撃魔法。それらが、スーパーで手に入れていた空き缶を地面に落とさないように次々と弾いていく。それが一つならまだ何とかなるかな? と思うのだが、それが同時に三つ並列でやっているのだ。

 確かにユーノくんから魔法の講義を受けたときも思考を並列に処理するマルチタスクは基本といわれた。例えば、飛行魔法を使いながら、攻撃魔法を使うといった際には必ず必要となるからだ。僕もユーノくんに手ほどきを受けて何とかできるようになっていた。しかし、なのはちゃんのようにはできない。

 元々、僕は、魔法を発動させるということに対して一呼吸必要なのに対して、なのはちゃんは、瞬時に起動させる。確かになのはちゃんにはレイジングハートというデバイスがあるが、それを加味しても、なのはちゃんの魔法の腕は僕の何十歩も先に行っていることは明らかだった。僕と同じ頃に魔法に目覚めたというのに。

 カンカンカンとアクセルシューターが缶を弾く音が公園に広がる。やがて、なのはちゃんは数を数えていたのだろうか。不意にすぅ、と手を上げるとアクセルシュータの動きが変化し、三つの缶を同時に大きく打ち上げると、そのまま強烈なシュートを打つように今までは缶の端っこのほうを打ち上げるようにしか弾いていなかったアクセルシュータが、初めて缶の側面に己をぶつけた。

 射撃魔法による直撃を喰らった缶は、そのまま地面に向かって一直線に叩きつけられるような速度で向かうが、それは、無意味に叩きつけたものではなかった。空き缶が向かう先は、公園の端の方に設置されていたゴミ箱。それが、まるでゴルフのピンのように立っており、空き缶はそこに向けて一直線に向かっていた。

 ガコンという鈍い音が三回、連続で響く。それを確認した瞬間、僕は自然とパチパチパチと拍手をしていた。

『It's perfect practice!!』

 どうやら、レイジングハートからの採点も満点のようだった。レイジングハートと僕からの賞賛に照れたのか、なのはちゃんは、顔を赤くして、えへへへ、と笑っていた。どうやら、彼女からしてみても上手くいった類のものだったようだ。

「なのはちゃん、すごいねっ! 僕にはとてもできそうにないよ」

 素直な感想だ。確かに僕もマルチタスクはできる。魔法を使うための演算も早くなっているだろう。その恩恵なのか、
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