第七十五話 アイザム、死す
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そうだな」
彼等はそのまま戦場を離脱した。この時バーム軍は見捨てていた。
「リヒテル様、暗黒ホラー軍団が!」
「放っておけ!」
彼はそれを無視した。
「所詮当てにはしておらぬ!我等は我等の力だけで地球人共に正義の鉄槌を下すのだ!」
「ですが」
「まだ何かあるのか」
「ビッグファルコンが」
「何!?」
バルバスの言葉に身体の動きを止めた。
「ビッグファルコンが。どうかしたのか!?」
「今敵の攻撃を受けています!」
「何だと!」
「今だ、進め!」
三輪は軍を率いてビッグファルコンに攻撃を仕掛けていた。
「捕虜は取るな!バームの者は皆敵だ!」
「チッ、今頃来やがったぜ」
一平はそれを見て苦々しげに舌打ちした。
「しかも無差別攻撃ときたものだ。つくづくとんでもねえ奴だな」
「あんなのでよく連邦軍のお偉いさんやってやれるね」
「それが不思議でごわす」
日吉と大次郎も言う。
「あれでよく。司令官が務まるものでごわすな」
「色々と事情があるんだろう」
健一も苦い顔をしていた。
「俺達の知らない何かがな」
「けれどこれでビッグファルコンは解放されそうよ」
「ああ」
めぐみの言葉に頷く。
「これでバーム軍の戦力も殆ど壊滅した」
「ええ」
「とりあえず一つの危機は去ったわけだ」
「リヒテル様、どうされますか」
ライザが問う。
「このままでは我等は」
「ヌウウ、こうなっては致し方ない」
リヒテルは怒りを抑えながら言う。
「撤退せよ!海底城まで撤退だ!」
「リヒテル様、大変です!」
「今度はどうした!」
艦橋に入って来た将校に対して顔を向ける。
「海底城が!地球人に占拠されました!」
「何だと!」
「海底城にも別働隊を向けておる!勝利の時は近いぞ!」
三輪はそう叫んで兵士達の士気を鼓舞する。
「行け!退く者は敵前逃亡とみなし銃殺する!」
「無茶苦茶言ってやがるな」
「本当に変わらないのね、あの人だけは」
それを聞いた京四郎とナナが呟く。
「それに自分じゃ殆ど何もしていないのに」
「それは言うな、ナナ」
だが京四郎が彼女を窘める。
「あいつには何を言っても無駄だ」
「わかってるけど」
「全軍撤退せよ!」
リヒテルは断腸の思いで決断を下した。
「小バームまでだ!よいな!」
「ハッ!」
バーム軍は速やかに撤退した。こうしてビッグファルコンを巡る戦いは終わった。そしてバーム軍も地球から去ったのであった。
「とりあえずは地球から去ったか」
クワトロはそれを見て呟いた。
「まずは危機は一つ消えた」
「はい」
カミーユがそれに頷く。
「小バームがあるにしろな。それはまた後で対処すればいい」
「とりあえずは勝ったと見ていいな」
「そう思っていいと思う」
アムロにも
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