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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第七十話 ネリー=リバイラル
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聞こえるようになってきた」
「声が」
「以前の貴方はもっと性格が違っていたんじゃないかしら」
「それは」
思い当たるところがないわけではなかった。
「そうかも知れない」
「勇は昔子供だったから」
ヒメが言った。
「強情だったんだから」
「それなのかも」
ネリーもそこに言及した。
「だから。あの子の声が聞こえなかったのよ。耳を塞いでいたから」
「耳を」
「けれどそれも変わったにょ。あの子と向き合うようになって」
「そうだったのか」
「ヒメさんでしたね」
「うん」
ネリーは今度はヒメに声を向けてきた。そしてヒメはそれに応えた。
「貴女は彼の大切な人なのね」
「大切な」
「いや、それは違うよ」
だが勇はそれも否定した。
「俺には・・・・・・。大切な人なんて」
「そう思い込もうとしているだけよ」
しかしネリーはそれも否定した。
「人は誰だって大切な人を持っているから」
そして言う。
「だから生きていけるのよ」
「そうかな」
「一人で生きていくのは辛いし、怖いわ」
彼女は語る。
「ブレンパワードみたいなオーガニック=マシンと言われる存在だってそうなのだから」
「そうなのかな」
「そうよ。だからこの子達は私達みたいな人を水先案内人として選ぶのよ」
(そうか・・・・・・)
勇はそれを聞いてまた気付いたように思えた。
(パイロットというものはそういうものなのかも知れないな)
ふとこう思った。
(だからあいつは)
自身のブレンを見る。何となくわかってきたような気になった。
「俺と一緒だったせいで痛い目に遭ってきたんだな」
「気付いたの?」
「ああ、何となくだけれど」
ネリーに応える。
「姉さんはできるだけグランチャーを傷つけないようにしていた」
自分の姉のことにも気付いた。
「姉さんはグランチャーの気持ちがわかっていたんだ」
「・・・・・・・・・」
ネリーはそれに対しては何も語らない。だが勇は言葉を続けた。
「ところでネリー」
「何かしら」
勇はネリーに声を戻してきた。彼女もそれに応える。
「君は大切な人ってさっき言ったね」
「ええ」
「君にもそういう人はいるんだろう?」
「そうよ」
ネリーはこの言葉にこくり、と頷いた。
「勿論いたわ。けれど・・・・・・お別れしてきたの」
「何故」
「こういう時代でしょう?だからこの子と一緒にいることを選んだの」
そう言いながら自身のブレンを撫でる。
「そうすることが正しいと思ったから」
「戦う為?」
「違うわ」
だがそれは否定した。
「この子と二人で暮らしていきたかったけれど。そういうわけにはいかなかったから」
「こうした時代だからな」
「ええ」
タダナオの言葉に答えた。
「私が生まれたのはこの時代に何か
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