第六十七話 ジャブロー攻防戦
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。
「結局生物的にも遺伝子的にも全く変わらないのに」
「そういう問題じゃないのさ」
万丈はアキラにこう述べた。
「じゃあどういう問題なんですか?」
「これは感情の問題なんだよ」
「感情の」
「そうさ。人間というのは弱い生き物でね」
彼の話は続く。
「自分達と少し違うだけでそれを認められない場合もあるのさ」
「それがあの長官ですか」
「そう、そうした意味であの人は弱い人なんだよ」
「弱いんですか、あの人は」
「それは一理あるな」
ナオトがそれに頷く。
「弱い犬程よく吠えるっていうしな」
「犬って」
「ははは、シニカルだね。けれど僕もあの人はそんなに強くはないって思ってるよ」
万丈もそれには同意した。
「彼と比べたら一矢君の方がずっと強いよ。それだけは言える」
「そうなんですか」
「そしてタケル君もね。彼なら大丈夫だ」
「けどあいつには負けないぜ」
ナオトがまた言った。
「こっちだってコスモクラッシャー隊の意地があるからな」
「おいおい、御前がそんなにライバル意識燃やしてどうするんだ」
「リーダー」
「ちょっとは仲良くできないのか。同じ仲間だろう」
「それはそうですけど」
「ナオト兄ちゃんは結構へそ曲がりだしね」
「おいナミダ」
今度はナミダに顔を向けた。
「俺がへそ曲がりだって」
「うん」
「言わせておけば」
コスモクラッシャー隊もかなりリラックスしていた。そしてそれはタケルも同じであった。
彼はこの時リュウセイ達と話をしていた。話題はジャブロー、そしてアマゾンについてであった。
「とにかくすっげえのよ」
リュウセイは身振り手振りを踏まえてタケルに話をしていた。
「何十メートルもあるアナコンダがいてよ」
「そんなのがいるんだ」
タケルはそれを聞いてその目をリュウセイに向けていた。
「そうなんだよ。もう最初見た時はやけにでっかい丸太が浮かんでいるなって思ったんだけどよ」
「丸太が」
「おうよ。けどそれは違ってたんだ」
「それがアナコンダだったんだね」
「ああ。見たらR−1よりでけえんだよ。よくこんなのが生きているなってその時はマジで驚いたね」
「他にはどんなのがいるんだい?」
「化け物みてえな魚だよ」
今度は魚に話が移った。
「ピラルクっているだろ」
「うん」
「あの馬鹿でけえ魚。食うと美味いんだけどな」
「美味しいんだ」
「特に刺身にしたらな。一度食うと止められねえぜ」
「ちょっと待てリュウセイ」
レーツェルがそれを聞いて表情を強張らせる。
「!?」
「ピラルクを刺身で食べたのか」
「ああ、そうだけれど」
彼はそれに答えた。キョトンとした顔を作っていた。
「それはまずいぞ。あれは生では危険だ」
「危険って?」
「虫がいる。特にこのアマゾ
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