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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第六十五話 明鏡止水
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 濃紫の空には黄金色の月が朧ながら巨大な姿を現わしていた。そして彼等はその下で修業を続けていた。
「ヌンッ!」
「まだだ!」
 互いに拳を繰り出し、そして蹴りを浴びせる。だがその中でも彼等はまだ明鏡止水を掴めないでいたのであった。
「まだだ、この程度では」
「何もわからん。明鏡止水、一体何だというのだ」
 普段は無口なアルゴでさえ苦渋に満ちた声を漏らす。彼等は悩み、苦しんでいた。
「このままでは」
 特にドモンの焦りは大きかった。彼は目の前に自分以外のものを見ていた。
「この馬鹿弟子があああっ!」
 それはマスターアジアであった。彼はドモンを前にして叫んでいた。
「クッ!」
 ドモンはそれを見て苦渋の声を漏らしていた。
「まだわからんのか!今まで何をやっておったかあ!」
「言うな!」
 ドモンはマスターアジアの幻想に対して叫んでいた。
「俺は、俺は・・・・・・」
「フン、どうやら何もわかってはおらんようだな」
 マスターアジアは戸惑うドモンを侮蔑した顔で見ていた。
「そんなことで明鏡止水を身に着けられると思うてかあ!何もできておらぬではないか!」
「何だと!」
「未熟、未熟!どうやら貴様を見込んだのはわしの間違いであったわ!」
「まだ言うか!」
 ドモンは拳を繰り出した。しかしそれはあえなく受け止められてしまった。
「チッ!」
「やはりこの有様よ。まるで蝿が止まるようだな」
「蠅だと!」
「そうよ、貴様は蠅よ!」
 幻影はまた叫んだ。
「薄汚い蠅よ!蠅ならば大人しく潰されるがいい!」
「誰が!」
 今度は蹴りを出す。しかしそれは幻影を切っただけであった。
「無駄なあがきよ。貴様のやっていることはな」
「無駄かどうかはすぐにわかる!」
 ドモンはまたしても叫んだ。
「もうすぐそれを見せてやる。そしてデビルガンダムを倒す!」
「その言葉偽りはないな」
「!?誰だ」
 ドモンはその言葉に我に返った。そして辺りを見回す。
「誰なんだ、一体」
「私だ!」
 そして叫びと共に一人の男が姿を現わした。
「な・・・・・・シュバルツ=ブルーダー!」
 その男はシュバルツであった。彼は今滝の上に一人腕を組んで立っていたのであった。その背には黄金色の満月があった。
「シャッフル同盟、何だこの様は!」
 シュバルツは五人を見下ろしてこう叫んだ。
「何!」
「明鏡止水すら会得出来ずに世界を守れるというのか!恥を知れ!」
「おい、いきなり出て来て大層なこと言ってくれるじゃねえか!」
 ヂボデーがそれを聞いて激昂した声をあげた。
「そうだそうだ!大体あんた何でいつもいきなり出て来るんだよ!」
「そんなことはどうでもいい!」
 ヂボデーとサイシーの言葉はこれで一蹴した。
「私は貴様等の
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