第六十五話 明鏡止水
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わないさ」
だがミカムラ博士はそんな彼を笑って許した。
「ドモン君はそれでいい。闘志が前面に出ていなくてはな」
「いいのね、それで」
「いいんだよ。私もドモン君は小さい時から知っているしね」
暖かい目になっていた。
「君の父上とも長い付き合いだし」
そう言いながら寂しい目になっていた。
「だからこそ。宜しく頼むよ」
「はい」
ドモンは今度はまともに頷いた。
「父さんは・・・・・・俺が救いだす!絶対に!」
「是非共頼む。いいね」
「それではゴッドガンダムはもうすぐ到着する筈だからすぐにそちらの作戦に戻って下さい」
「はい」
大文字はウルベの言葉に応えた。
「我々からはそれだけです。それでは」
「レイン、ドモン君、またな」
「はい」
「さようなら」
こうしてウルベとミカムラ博士はモニターの前から姿を消した。彼等が消えた後で豹馬はちずるに声をかけてきた。
「なあ、ちずる」
「何?」
「ミカムラ博士とドモンの親父さんって知り合いだったのか」
「ええ、そうよ。何でも一緒にガンダムファイターを開発していたそうよ」
「ふうん、そうだったのか」
「けど何であんな寂しそうやったんや?」
今度は十三がちずるに尋ねてきた。
「何かあったんかいな」
「カッシュ博士は今冷凍刑に処されているのよ」
ちずるはそれにも答えた。
「冷凍刑」
「ええ。デビルガンダム事件の責任をとらされてね。それで」
「そうやったんか」
「何か複雑な話でごわすな」
「ドモンさんはそんなお父さんを刑から解き放つ為にも戦ってるのよ」
「それを考えるとあいつも重いもの背負ってるんだな」
「そうですね。そこにドモンさんの影があると思います」
「影か」
小介の言葉にも耳を傾ける。
「人間誰だって光と影がありますから。ドモンさんだっていつもあのテンションではない筈ですよ」
「そうか。言われてみればそうだな」
「豹馬はいつも変わらへんけどな」
「おい十三、そりゃどういう意味だ」
「単純やっちゅうこっちゃ」
「何、俺が単純だと」
「だから止めなさいって二人共」
ちずるがその間に入る。
「もういつも喧嘩ばかりするんだから」
「こいつが先に言ってきたんだぜ」
「挑発に釣られる方が悪いんや」
「もう。けれどこれでドモンさんはお父さんを刑から釈放することができるのね」
「デビルガンダムに勝てば、でごわすな」
「完全に破壊できれば、ですけれどね」
だが小介はまだ懐疑的であった。
「デビルガンダムの生命力は異常な程ですから。今度で完全に破壊できればいいのですが」
「できなかったら」
「ドモンさんのお父さんはそのままです。そうならないことを祈ります」
「そうね」
コンバトラーの面々の心配はそのままロン
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