第六十四話 キリマンジャロ航空戦
[4/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ルさん」
「アスカはもう少し自分に素直になった方がいいわ。さもないと綺麗な顔が台無しよ」
「綺麗って」
「女の子の顔はね、男の子を惹き付ける為にあるのよ。それでそんなに素直じゃなかったわ誰も来ないわよ」
「来なくたってあたしは」
反論しようとする。だがやはりマーベルの方が大人であった。
「困るんじゃなくて。何かと」
「うっ・・・・・・」
「まあすぐにはできなくてもいいわ。徐々に」
「アスカもいい娘になるんだね」
「あらチャム、アスカはもういい娘よ」
「そうなの」
「ただ素直じゃないだけよ」
「ちぇっ」
最後にはアスカが折れた。仕方なさそうに口を尖らせる。そしてそのまま格納庫に向かうのであった。
「あれ、何処に行ってたの?」
格納庫でシンジが彼女に声をかけてきた。
「部屋にもトレーニングルームにもいないから。気になってたんだよ」
「別に」
アスカは口を尖らせたままシンジに顔を向けた。
「あんたには別に関係のないことだし」
「関係ないって」
「・・・・・・あんた、バームクーヘン好き?」
「何だよ、急に」
シンジはアスカの突然の脈絡も何もない問いに戸惑った。
「好きかどうかって聞いてるのよ。どうなの?」
「そりゃ嫌いじゃないけれど」
シンジは戸惑いながらも答えた。
「けれどそれがどうしたの?」
「何でもないわよ」
アスカは憮然としたまま答えた。
「ちょっとね、気になっただけ」
「そうなの」
「ところであんたエヴァにミノフスキークラフトはつけているわね」
「うん」
「じゃあいいわ。聞いてると思うけれど今回は空中戦だから。しっかりやりなさいよ」
「宇宙での戦いと同じ感じでいいよね」
「それは」
アスカも少し実感が湧かない。返答に戸惑っているとミサトがやって来てシンジの問いに答えた。
「ええ、大体はそれでいいわ」
「そうなんですか」
「ただね、重力の関係は頭に入れておいてね」
「重力の」
「ほら、宇宙って重力はないでしょ」
「はい」
「けれど空にはあるから。それを注意してね。他はそれ程変わりはないわ」
「わかりました。それじゃあ」
「気をつけてね。シンジ君も空ははじめてだった筈だから」
「はい」
「最初はね、何かと戸惑うものなのよ、何でも」
「そうなんですか」
「他のこともね。戦い以外にも」
「こら、そこで変な方に話をもっていかない」
妖しい話に持って行こうとしたミサトをリツコが注意する。
「中学生には刺激が強過ぎるでしょ」
「けどジュドー君達は喜んで合わせてくれたわよ」
「彼等はまた特別。シンジ君はウブなんだから。そこら辺もわきまえなさい」
「了解。厳しいわね、リツコは」
「貴女がズボラ過ぎるのよ。それじゃあ艦橋に戻って」
「そろそろ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ