第六十三話 謎の少女
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故その様な複雑な動きを」
「グレミーには気をつけよ」
ハマーンは彼等に対してこう言った。
「あの男、何を考えているかわからぬ。それに野心も感じる」
「野心も」
「そうだ。だからこそだ。そしてオウギュストに伝えよ」
彼女は言葉を続ける。
「若しグレミーに不穏な動きが見られたならば」
「見られたならば」
「消せ。よいな」
「・・・・・・はい」
参謀達はハマーンのその冷徹な言葉に戦慄すら覚えた。だが何とか平静を保ちそれに頷いた。
「わかりました。それでは」
「ミネバ様が戻られたならば私が迎えに行こう」
今度はミネバに関して言った。
「ミネバ様には申し訳ないことをした。謝らねばならん」
「ですが」
「ミネバ様に何かある危険もあった。それを承知で作戦を立てたのだ。その罪は私にある」
ハマーンは毅然として言った。
「御許しになられずともな。謝罪はしなければならぬのだ」
「左様ですか」
「よいな。ではそれまではここで待機」
「はっ」
「破損した艦艇及びモビルスーツの修理に務めよ。戦いはまた行われるぞ」
「わかりました」
「それまでは力を蓄えよ。そしてまた動くぞ」
「了解」
ネオ=ジオンもまた次の動きに備えていた。戦いは終わったがそれは完全な終わりではなかった。次の戦いへの単なる息抜きに過ぎなかったのであった。
第六十三話 完
2005・12・27
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