第六十三話 謎の少女
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女はにこやかに笑ってそこにいた。
「今アルテリオンとベガリオンもこっちに入っています。また宜しくお願いしますね」
「うん、こちらこそ」
アキトはにこやかに笑って挨拶を返す。
「そういえばこうして話したことはなかったね」
「いつもアイビスと一緒ですからね、私は」
「そのアイビスさんは?姿が見えないけれど」
「イルイちゃんのことでブライト艦長のところに行っています。スレイも一緒です」
「そうだったのか」
「また新しい仲間なんですね」
「それはスレイのことかい?」
アキトはルリの言葉に声をかけた。
「はい。けれどスレイさんだけではないです」
ルリはそれに対して静かにそう返した。
「イルイちゃんという女の子もです。ロンド=ベルにいたら皆さん仲間でしたね」
「ああ、ここの考えではそうらしいね」
「では歓迎しましょう。仲間です」
「うん」
「そして新しいマシンも来ていますよ」
ツグミはここで話題を変えてきた。
「エステバリスの新型機が」
「あれだね」
アキトはそれに応えて格納庫の端にあるマシンを指差した。それは漆黒のマシンであった。
「ブラックサレナ、黒い百合だったかな」
「はい」
ツグミがアキトの言葉に頷く。
「重力波ビームの影響を一切受けないで戦えるらしいですよ」
「重力波ビームの」
それを聞いてアキトの顔色が変わった。
「そして機動力も今までのエステバリスとは比較にならないそうです。凄い性能らしいですよ」
「誰が乗るのかな、これに」
「何を言っているんだ、アキト君」
ここで後ろから男の声がした。
「その声は」
「これは君が乗ることを念頭に入れて開発したんだよ。君以外に誰が乗るっていうんだ」
「貴方は」
ツグミはそれを聞いて後ろを振り向いた。するとそこには少しキザな口髭を生やした愛想のよい顔の中年の男がそこにた。
「プロスペクターさん」
「久し振りだね」
彼はルリに名を呼ばれて挨拶を返した。
「ネルガルからね。ちょっと出向してきたよ」
「ナデシコを送り届ける為にですね」
「うん。それとこのブラックサレナをね。ここに着いたらいきなり戦闘に巻き込まれたからね。大変だったよ」
彼は笑いながらそう返した。
「けれどその介があったね。君達にこれを届けられたんだから」
「その一つがブラックサレナですか」
「ああ、その通りだ」
彼はにこやかに笑って言葉を返した。
「これさえあればあの北辰衆にも引けはとらないだろう」
「北辰衆にも」
それを聞いてまた顔色が変わる。
「勝てるかな」
「勝てるじゃないよ、アキト君」
プロスペクターはそんな彼に笑いながら言う。
「勝つんだよ。絶対にね」
「わかりました。それじゃあ」
「次はデビルガンダムらしいから気を
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