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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第六十一話 砂漠の狼
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「仕方ありませんな、それでは」
「神ファミリーに関しても。残念ながら連邦軍内で偏見が根強い」
「おい、何でだよ」
 それを聞いて勝平が話に入ってきた。
「俺達だって地球の為に戦っているんだぜ。それが何で」
「ところが君達の出自を理由にする者達もいるのだ」
 ミスマル司令は沈痛な顔でこう述べた。
「出自って」
「君達がビアル星人だからだ。そして君達がいるせいでガイゾックがやって来たとな。そうした意見もあるのだ」
「馬鹿言ってんじゃねえ、あいつ等が地球に来るのは」
「人間とは愚かな一面もある」
 その声に沈痛さが増していった。
「そう考えられない場合もあるのだ。今はこうした状況だしな」
「クッ・・・・・・」
「君等が地球の為に戦ってくれていることは多くの者がわかっている。しかしわかっていない者もいるのだ」
「あの三輪のおっさんかよ」
「彼もそうだが彼だけではないのだ」
 司令は言った。
「残念なことだ。実に」
「そんな・・・・・・」
 それを聞いてさしもの勝平も黙ってしまった。
「それじゃあ俺達は一体・・・・・・」
「気にすることはないさ」
 だがここで一矢が言った。
「俺も。エリカがそうした目で見られているからな」
「一矢さん」
「けど、俺は負けない、エリカもな」
「・・・・・・あんた、どうしてそんなことが言えるんだよ」
 それを聞いても勝平は言葉を返せなかった。
「あんな状況でどうやって」
「パンドラの箱の話を知っているかい?」
「パンドラの箱」
「そう。ギリシア神話にあるあれさ」
「確か箱を空けたらそこから多くの災厄が出て来るんですよね」
 恵子が問うた。
「そう。だけれど人間の側に残ったものが一つだけあった。それは」
「希望」
 勝平達は同時にそれを呟いた。
「そう、それはどんな災厄にも負けないんだ。だから俺もエリカも負けはしないんだ」
「相変わらず甘いことを言っているな」
 京四郎がそれを聞いて言う。
「京四郎」
「だが。希望を持つのは悪いことじゃない。少なくとも俺は御前のその甘さが好きだ」
「済まない」
「謝る必要はないさ。背中は任せておけ」
「ああ」
「俺もいるしナナもいるしな」
「そういうこと。だから任せてね、お兄ちゃん」
「わかった。俺は常に希望を持っている」
「そういうことなのね、一矢さんが希望を持てるのは」
 恵子は晴れやかな顔で言った。
「そうさ。俺達は一人じゃない。京四郎もナナもいてくれる」
「毎度毎度世話がやけるがな」
「けど。任せてもらっていいわよ」
「何か心強いな」
 宇宙太の声が温かいものになった。
「そうして周りに誰かいてくれるとな」
「俺達にも家族がいるしな」
「頑張っていくわよ」
「よし」
 ザンボットチ
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