第14話 冥犬パスカル(1)
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
は、利き手でアリサをかばいながら、もう片方の手で携帯を前に構える。そして
「召喚、……邪神オーカス」
言葉と同時に、純吾とアリサの横にブラックホールのような漆黒の渦が生じる。
そこから、黄色い肌を持った竜と豚の顔を併せたような体を持ち、緋色のマントに王冠に王笏を身に付けた、これまた巨大な一匹の悪魔がヌッと姿を現した。
「ヴォーノ! ヴォーーーノ!! 我を呼んだかサマナーよ!?」
目の前の犬のモンスターとも張り合えるほど大きい邪神、オーカスが盛大な雄たけびを上げ、純吾に問いかけてきた。
「ん…。目の前のあれと、戦う。力を貸して、オーカス」
「センツァルトロ! ブッフフフ、久しぶりに美味そうな獲物ではないか」
純吾のその答えに、オーカスは不敵に鼻を鳴らして答える。それを確認した純吾は、後ろを顧みずアリサに言う。
「アリサ……、なのはたちに連絡、お願い」
「えっ、あんた今ちゃんと」
「はやく!」
強い語気に一瞬ビクッとなるアリサだったが、一つ頷いて階段を駆け下りていった。
タタタ、と軽快に階段を駆け下りていく音を後ろに聞きながら、オーカスと純吾は目の前の犬型モンスターと対峙をした。
「中々よきバンビーナではないか、サマナー」
巨大な赤い目をギョロリと動かして、純吾に向けオーカスは言った。
「ん…、アリサは、ジュンゴの大事な友達」
「ほぅ、大事な友達のぅ。……まぁよい。
ところで、目の前のバカでかいカーネは、どんな攻撃を仕掛けてくるのだ?」
少女の事を知れて、オーカスは満足をしたかのように巨体を揺する。そして、目の前の敵の事について尋ねるのだが
「………」
「おいサマナー、まさか」
「ん…。ジュンゴもあれ、さっき見つけたばっかり」
「ポルカ ミゼーリア! そう言う事は、ちゃんと調べてから我を呼べ!!」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ