第13話 3つ目の世界、魔法世界からの来訪者
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体が震える。
事故があってから、今まで彼は一人でジュエルシードの回収を行っていた。
それは封印を行うための魔法を使えるのがこの管理外世界ではユーノだけと言う事もあるが、何より贖罪の気持ちが強かった。
??僕がこんなものを発掘してしまったから、事故が起きてしまった。
??僕のせいで、どこかの知らない誰かが傷つくんじゃないだろうか?
???いや、もう目の前にいる人たちを巻き込んでしまっている。
これ以上、周りに迷惑をかけるわけにはいかない。だったら、自分独りで解決をするべきではないのか? どうしても、そう考えてしまっていたのだ。
そしてそう思っていたから、今回も自分に差しのべられた手をはねよけようとしてしまっていた。
「……お気づかい、ありがとうございます。けど、こんな事を起こしてしまった僕にそれを受け取る資格なんて」
「はぁ。ちょっといいかな、ユーノ君」
見ていられない、とかぶりを振りながら恭也が言葉を遮る。
「君の言うとおり、今回なのはは何も知らないまま巻き込まれた。そして、死ぬかも知れない目に危険な目にあったよ」
「だ、だから! これ以上皆さんを危険にさらすわけには「だが!」」
ユーノの言葉を今度は強引に遮り、しっかりと彼と目線を合わせて、恭也は告げる。
「それは君も同じだろう? どうして君一人で解決しようとする」
「そんなの、決まってるじゃないですか! これは僕のせいだからです! 僕があんなものを見つけなければ、発掘さえしなければ事故も起きなかった!」
ユーノが激情を込めて感情を吐露する。そうしなければ、今まで独りで頑張ってこれたのが、もうできないような気がして。
「そこだ。君は独りで抱え込みすぎなんだよ。事故なんて起こるときには起こる。そんな偶然を君の意思でどうにかできるわけが無い」
「で、でも。あなたが言った通り、なのはさんを危険な目に」
「確かにそうだな。けど、それは君がなのはに危害を加える事を望んだからじゃないだろう? 君は言ったよな。ロストロギアは人に恩恵をもたらしてくれるものだって」
「…………」
「だから、これは君だけのせいじゃない。いや、誰のせいでもないんだよ。」
そしてユーノにちゃんと届くよう、確かな口調で恭也は断言する。
????だから、君独りで抱え込まなくていい
その言葉に、ユーノの中で今まで張りつめていたものが溶けたかのように、両の目からぽろぽろと涙があふれてくる。
なんて優しい人たちなんだろう、ユーノは思う。
今までずっと独りで寂しかった。責任の重さとそれを全うできるかの不安に押しつぶされそうになったことも一度や二度ではない。
そんな風に、潰れかけていた自分の心
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