第三十話 恐怖
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
で斬撃を見切ったが、どうもイリナの自由自在に形や長さを変える聖剣には手を焼いていた。
「くっ。(あのイリナって娘の聖剣は厄介だな。まずはあの娘からやるか)」
闇慈は一旦距離を取り、足に魔力を溜め始めた。そして魔力が溜まるとその場から消えるようにイリナの背後を取った。
「何っ!?」
「は、速・・・」
「まずは・・・一人」
闇慈は魔力でできた球体をイリナの背中に押し付け、そしてそれを破裂させ、その反動でイリナを吹き飛ばした。
「きゃっ!?」
イリナは軽く吹き飛ぶと地面に倒れ付した。威力を軽減しているとは言え、生身の人間であるイリナは衝撃波で立てなかった。
「残りは・・・お前だけだ。ゼノヴィア」
「その力は危険すぎる!!我が最高の力を持って貴様を断罪する!!」
聖剣の力を全て注ぎ込んだ斬撃が闇慈に襲い掛かろうとしていた。しかし闇慈は避け様とせずにそのままその斬撃を受けた。その拍子に周りには巨大な砂塵が巻き起こった。
「・・・っ!!闇慈――!!」
一瞬のことだったのか観客達は呆然のしていたが一誠の言葉で我に返った。そして砂塵が晴れるとそこには肩で息をしているゼノヴィアと闇慈がセイクリッド・ギアを発動させた時に身に纏っているマントだけだった。
「闇慈!?返事をしなさい!!闇慈!!」
「・・・そんな。闇慈先輩」
リアスと小猫は悲痛の声を上げていた。
「これで最後だ・・・死神よ。安らかに眠れ・・・アーメン」
ゼノヴィアが祈りを捧げるように手を組んだが・・・これで終わりではなかった。祈りを終えた瞬間。ゼノヴィアの体が突然、吹き飛んだ。
「くっ!?」
ゼノヴィアは体勢を立て直すと彼女の背後からとてつもない殺気を感じ、背中を震わせた。
そして彼女の背後が歪むとマントを脱ぎ捨てた闇慈がゼノヴィアの首元にデスサイズ・ヘルの刃を突き付けていた。そして彼女が動揺している隙に水面蹴りでこかすと、仰向けとなったゼノヴィアに向かってデスサイズ・ヘルを振り上げた。
(っ!!殺される!!)
彼女が『死』に怯えたのか。または覚悟したのか目を閉じた。そしてデスサイズ・ヘルが振り下ろさせた。しかし刃はゼノヴィアを捉えてはおらずに彼女の顔の隣に突き刺さっていた。
「今回は・・・俺の勝ちだ」
闇慈はデスサイズ・ヘルを引き抜くとそのまま制服の姿に戻った。ゼノヴィアは納得がいかないのか闇慈に問いかけた。
「・・・何故殺さない?」
「・・・初めから僕の目的は貴女方を殺すことではなく。『死』と言うのがどう言う物なのか分かって欲しかったんです」
「『死』・・・ですって?」
衝撃が取れたのかイリナがゼノヴィアを心配するように駆け寄った。
「そう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ