第3章 白き浮遊島(うきしま)
第24話 ラ・ロシェールへ
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ませんので、彼らからは少し離れた地点を選んで着陸したのですが。
……ん、それにしても、キュルケとジョルジュしかいないはずの襲撃の渓谷には、その他の登場人物が何人か増えているように思うのですが。
「よぉ、忍。ここで、山賊退治をしたんだってな」
一日中馬に乗って移動して来たにしては元気な様子の才人が、着陸したワイバーンの背に乗る俺の姿を確認して、最初に声を掛けて来た。
そう。つまり、何時の間にか、才人やルイズ達も、このラ・ロシェールの街の入り口に当たるこの場所まで到着して来ていたと言う事なのでしょう。
軽く右手を上げて、才人の言葉に対して挨拶を返す俺。しかし、頭の中では、その才人に対しての答えをどのような形で返そうか、考えていたのですが。
そして、最初にキュルケの方を確認するかのように見つめる俺。ルイズ達の事を影から護る為に、貴方達に俺の式神を見張りに付けた状態で先回りをしていた、と言う事を、キュルケ自らが話していたら良いのですが、偶然、ここに来て山賊との戦闘になったと説明して有った場合は、少々面倒な事に成りますから。
尚、当のキュルケの対応は……。
ワルド子爵の右腕を取り、自らの見事な双丘を彼に押し付けるようにしながら色目を使って居ますね。そして、ルイズとギーシュがジョルジュと共に、山賊に何か話を聞いています。
……自らの判断で行動せよ、との御命令ですか。
「……才人。何処まで話しを聞いているか判らないけど、これは、キュルケがオマエさんらの事を心配して影から護る為に仕組んだ事や。キュルケがどう言う説明したか判らないけど、ここに俺達が現れたのは偶然やない」
それならば、才人に伝えるぐらいは問題ないでしょう。
そう思い、それでも一応は、声を潜めて、才人にだけ聞こえるようなレベルで話す俺。それに、最悪ルイズにさえ聞かれなければ問題はないでしょう。
……って言うか、この場にキュルケや俺達が居る理由を、その当のルイズが気付いていない可能性も低いとは思いますけど。
「……心配して、影から護るって。キュルケのヤツ。もっと、素直になったら良いのに」
才人の方も同じように声を潜めてそう答えた。まぁ、何と言うか、この平賀才人と言う名の少年は、少し素直じゃない人間に好かれる性質の人間みたいですな。
もっとも、今は何故か、当のキュルケはワルドに色目を使っていますし、才人の御主人様は、ギーシュやジョルジュと共に、山賊の尋問中なのですが。
……ルイズとギーシュの雰囲気は、表面上は平静を装っているけど、精神的にはギリギリの雰囲気に感じますね。これは、割と重要な秘密任務の途中と言う事かも知れません。
「さぁ、ルイズ。彼女らの同行者が戻って来たし、どうやらラ・ロシェ
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