第3章 白き浮遊島(うきしま)
第24話 ラ・ロシェールへ
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少し朝靄の残る中、俺が最初に召喚された草原には、俺とタバサとキュルケ。そして何故か、ジョルジュ・ド・モーリエンヌまでが居たのですが……。
「……って言うか、何故に、オマエさんまでが居るんや?」
何故か、当たり前のような顔をして、俺の蒼き御主人様の隣に立って居るイケメンくんにそう聞く俺なのですが……。
もっとも、コイツの任務がタバサの護衛で有る以上、ここに現れたとしても不思議では有りませんか。但し、本人は、その事については否定も肯定もしていないのですから、全て俺の推測でしかないのですが。
「朝早くから貴方たちが動いて居ましたから、何事かと思って来てみたまでですよ」
涼しい顔をして、そう答えるジョルジュくん。もっとも、この答えだけでは、俺の質問に対する答えとしては半分も答えていないと思うのですが。
但し、こう言う答えが返って来る事はある意味、仕方がない事ですかね。タバサの監視をしていました。……と言う正直な答えを返す訳は有りませんから。
少なくとも、キュルケの居るこの場では。
朝早くに寮から出て、何処に行くのかと思って付いて来たら、俺とタバサが向かった先は春の使い魔召喚の儀が行われる草原。そこで、何やら怪しげな事を行っているのですから、近づいて来たとしても不思議では無いでしょう。
一応、俺としては大地に、これから召喚する魔物を封じる為の陣を画いていただけなのですが。
流石に、魔物を封じる陣を用意せずに、初めて呼び寄せる魔物の召喚作業を行えるほどの命知らずでは有りませんから、俺はね。
俺の行う召喚作業と言うのは本来、非常に繊細な儀式であり、異世界から精霊や悪魔、神霊などの召喚を行う事から判るように、本来は無から有を創り出す作業でも有ります。つまり、何が起きるか判らない儀式。
流石に、慎重に事を運ぶのが当然でしょう。
「そんな事より、早く召喚を行わないと、ルイズ達が何処に行くか判らなくなるんじゃないの?」
普段通りの口調でそう言って来るキュルケ、……なのですが、同時に、多少、焦っているかのような雰囲気も発していますね。
ただ、ルイズ達が未だ動き出した雰囲気は無いですし、動き出したとしても、彼女らに張りついているハルファスからの【念話による連絡】が入るので、俺としては何の問題も無いのですが。
それでも何時までもこんなトコロに居ても意味はないですか。それに、どうも相手にはグリフォンが居るみたいですから、一気に離され過ぎると追いつくのに時間が掛かる可能性もゼロでは有りませんし。
そう思い、フェニックスの再生の儀式の時に得たワイバーンの印を写し取ったカードを取り出し、その印を空中に映し出す。
そうして……。
「我は祈り願う。雄々しき翼を広げ
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