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SAO─戦士達の物語
ALO編
六十三話 Link start
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特徴から察するに、スプリガンという種族だろう。

「あんた、名前は」
「……キリト」
どうやら、意外に早く合流できたらしい。

────

「で、ここどこだ?」
「俺に聞かれても……ってか、本当に兄貴か?」
「……そんな変か?」
「変っていうか……ギャップが……」
現在のリョウのアバターは、中々特徴的といえるであろう容姿をしているらしかった。
肌こそ褐色なものの、体には細いながらしっかりとした筋肉がつき、顔は少しばかり目つきの悪い目はしかし、暗いような明るいような……不思議な輝きを持つ碧眼だ。大体、二十代前半位に見える。何より特徴的なのは……その、燃えるような赤毛であった。なんというか……それのせいで初めはキリトが「サラマンダーにしたのか?」と言ってしまうほどに、リョウの頭には鮮やかな色の赤い髪の毛が有った。
まぁ全体的に見ればそれなりに男前……というのがキリトの第一印象だ。


「まぁ、よっぽど変なのじゃなきゃよかったし、男前なら上々ってとこだな」
「兄貴はリアルラック高いもんなぁ……」
リョウの軽口に、苦笑で返す……が、それはすぐさま真剣な表情へと変わった。

「なぁ兄貴……?兄貴ログインするとき……変な事起きなかったか?」
「起こった」
「…………」
出来れば外れてほしい。といった様子で話すキリトに、リョウは容赦なく返答した。
更に質問が続く。

「……一応聞くけど、システムメニュー見たよな?」
「……まだだ」
またしても、キリトの質問を即座にリョウは否定する。
やがて、キリトがオイルをさし忘れた機械人形のように動き鈍くこちらを向く。

「ま、まさか……な?」
「……そう祈ろう」
「確信してくれよ……」
そう言いながらキリトが自身のメニューウィンドウを開き、可視化する。
それを覗き込むと……

「あったな……」
「あぁ……」
そのウィンドウの隅には確かに[log out]のボタンが表示されていた。
試しにキリトがクリックすると、何やらlogoutにはどうたらこうたらという警告文が表示され、了承するかどうかを確認する画面が現れた。
むろんYESは押さないが、少なくともSAOの二の舞にはなっていないらしい。
と……

「……おい、キリト?」
「ん?なんだよ?」
ほっとしたのか周囲を見渡し始めたキリトに、ウィンドウを見つめ続けていたリョウが声を掛ける。
その声は、戸惑いを含んでいるようで、キリトは訝しげに眉をひそめ、視線を上げる。リョウはウィンドウから目を逸らす事無く、言った。

「お前ってこのゲーム初めてだよな?」
「あぁ。勿論だけど……」
「……お前チート使ってね?」
「はぁ!?」
突然、かつかなり失礼な発言に、キリトは若干憤慨しながら振り向く。こ
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