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SAO─戦士達の物語
ALO編
六十三話 Link start
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ーズマフィン(涼人作)二つと、ジュースパックだった。電車の待ち時間にでも食べれば上々だ。

「帰ったら、話す!」
「あぁ。行って来い!」
「行ってきます!」
 本当はまぁ……知っているのだが、それは和人が行くと言うまでは言わない事にしておく。ただ、行けとだけ告げ、和人はそれに大きな声で返すと扉を開いて飛び出して行った。

────

 昼になった。時刻は既に正午近くなっている。のだが……いつまでたっても直葉が降りてこない。

「お〜い!スグさん飯ー!」
 上に向かって呼びかけるが返答なし。かれこれこれで六回目の呼びかけである。

「ったく……」
 仕方なく、涼人は階段を上がり始める。普段なら飯だと言えばすぐさま降りて来るのだが、まだ今朝の事を気にしているのだろうか?いや、状況的に寝ているのかもしれない。所詮は兄妹間の事なのだし、そこまで直葉が気にするとも思えない。
コンコン。と扉をノックし、部屋の中に呼びかける。

「スグ。飯。炒飯食わねぇなら全部食っちまうぞ〜、返事くらいしろ!おいスグ〜?」
 ……返答なし。しかし部屋の中から何やら物音が聞こえて来ているため、この部屋に居るのは間違いないはずだ。

「ス〜グ〜?おい、開けるぞ〜?」
 どうにも様子がおかしいので、仕方なく涼人は扉を開ける。プライバシー?何だそれは。

バタバタバタバタ……ピタッ……バタバタバタバタ……ピタッ……バタバタバタバタ……ピタッ……バタバタバタバタ……ピタッ……バタバタバタバタ……

「……何の返答もしないから何かと思ったら……ベットの上で何やってんの、お前は」
「ぴゃぁーーーーーーーーー!!!」
 呆れた声で涼人が呼びかけるとようやく直葉は真っ赤になった顔を跳ね上げた。
前にもこんな事が有ったよな……とか思いつつ涼人は腕を組んで溜息を突く。あれはシリカの時だったか。あの時のシリカは布団に顔を押しつけて何やらギャーギャーと叫んでいたが、直葉の場合はベットの上でうつ伏せになり、何故か数秒置きに手足をバタバタさせては数秒後にピタリと止めると言う異常な行動を繰り返していた。訳が分からない。
取りあえず声をかける。

「な、ななな、なんで居るの!?て言うか何勝手に人の部屋のドア開けてるのよ!?鍵は!?」
「いや何度も呼んだからね。一階から此処に来るまでで間違いなく九回はお前の名前呼んだからね。しかも鍵とか掛って無かったからね」
「う〜!と、とにかく出てよ!!」
「うわっと、押すな押すな」
 ベットから跳ね起きて来た直葉が、若干必死な様子で涼人の背中を押し、部屋の外に無理矢理押し出す。
もしもこの時、直葉が特徴的な行動をしていなければ、涼人の視界は直葉の部屋をより広く見渡し、ベットとは反対側の壁側に有る机の上に置かれた二
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