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その男ゼロ ~my hometown is Roanapur~
#13 "Rock decides it is high time for a show-down"
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てやれるけどな。頭でも腹でも好きなところに。
だけど今はまだその時じゃねえ。それにちょっと興味もある。
一体コイツが何を言い出しやがるのかって事が。
以前のアタシじゃ素直に認められなかったけど、
現在
(
いま
)
なら多少は認めてやって もいい。
アタシはコイツに興味がある。目の前で震えながら、でもアタシから決して眼を逸らそうとしないこの日本人に。
最初は情けねえ野郎だと思った。スーツ着てネクタイ締めて、何の苦労も知りませんってな
顔
(
つら
)
した典型的なホワイトカラーだと。
酒はそれなりに飲める奴だけど、くだらねえ事でも簡単に泣くし、ちょっとした事でも吐きやがるし。
ラグーン商会に誘ったのもただの気紛れだ。行き場の無くなった可哀想な馬鹿を拾ってやったつもりだった。どうせ使いもんにもならねえだろうし、すぐに逃げ出すだろうけどな。 そう思ってた。
だけど糞熱苦しいスーツは脱がなかったけど、コイツはこの街に居続けた。アタシらの"仲間"として。
糞メイドが暴れた時には、思わずコイツを庇っちまった。
あの時はゼロへの反発心と糞メイドの身体のどこに鉛玉をくれてやろうか。
そんな事しか考えていないつもりだったけど、確かにあの時アタシはコイツを庇ったんだ。"仲間"として。
潜水艦
(
サブ
)
の中であんな話をしちまったのもコイツの事が無視できなくなっていたからだ。アタシ達とは違う世界からやって来たコイツの事が。
今からコイツがどんな話をするか知らないけれど当然その話も出るんだろう?
覚悟だけは決めとけよ、ロック。
例えこの場が仕組まれた舞台だとしても。アンタが"本気"で話したとしても。
アタシが気に入らねえなと思っちまったら、もう容赦しねえぜ。
アイツも言ってたんだぜ?
アタシはアタシのやりたい事をやりたいようにやって良いんだってよ。
そうじゃなきゃアタシじゃないんだってさ。
決して忘れるな。
この街の名はロアナプラだ。
マトモな奴なんていやしないんだぜ。アンタがその頭の中身をここでぶち撒けて横たわったとしても、誰も泣いても弔ってもくれないんだぜ。
アンタは誰かの糞にまみれてこの街の土になっていくだけだ。
アンタの好きなゼロだって例外じゃない。アタシがアンタを撃ち殺したって、たった一言こう言うだけさ。
そうか、ってな。
賭けてもいいぜ。アイツは"そういう奴"だ。アタシには分かるんだ。アンタには分からないだろうけどな。
さあ、いつまで震えてんだい? 腹あ括りなよ、日本人。
大和魂
(
サムライスピリット
)
を見せてみなよ。
アンタには期待してんだ。あの野郎にもアタシにも出来ないような事をやって見せてくれよ。
ほら、ほら、ほら!
さあ、さあ、さあ!
ロック!ロック!ロック!
アタシは
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