第六話 大天その七
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食べているものは同じか」
「首が伸びるろくろ首はそうなのじゃよ」
また博士が牧村に対して説明してきた。
「わし等とは。普段は何も変わらんよ」
「何もか」
「首さえ伸びなければ人間と変わるところは何もないのじゃよ」
「妖怪なのにか」
「左様、妖怪でもじゃ」
見れば博士の顔は少し面白そうに笑っていた。どうも牧村に対してこのことを話すのが楽しいようだ。学者としての習性として人に何かを話すことが好きなようである。
「普通に暮らせるのじゃよ」
「まさか」
「しかしそのまさかじゃ」
また言う博士であった。
「ほれ。首が伸びないと妖怪に見えるか?」
「いや」
どう見ても普通の人間である。少なくとも牧村にはそう見える。
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